【ロープウェイで秋絶景】360度天空公園で紅葉に包まれる谷川岳ヨッホ by 星野リゾート(1)
ロープウェイ車内から山々の絶景を楽しむ。「この山が全部紅葉したら、きっと素晴らしい眺めになるでしょうね」と山出さん(左)と佐野さんは思いをはせた
気軽に日帰り旅できる山岳リゾート
揺れも音もなく、滑らかにゴンドラが広葉樹林の上空を進んでいく。谷川岳ヨッホ by 星野リゾートへ、「たびよみリポーター」の山出華織さん、佐野水香さんと訪れた。
幅の広い2本のロープにゴンドラがつかまるようにつり下がる「フニテル式」(複式単線自動循環式ゴンドラ)を採用したロープウェイは、山岳特有の強風や横風に強く、風速30メートルでも運行できるという。「ゆっくり進んでいるように感じますが、意外とスピードが出ているんですね」と山出さん。先ほどゴンドラに乗り込んだ土合口(どあいぐち)駅がみるみる小さくなる。森に覆われていた視界が少しずつ開け、前方奥から谷川連峰が迫ってくる。



取材で訪れたのはグリーンシーズンの8月下旬だったが、秋にはブナ、カエデ、ミズナラ、ナナカマドなどの木々が鮮やかに色付く。山の景色に見とれるうちに、約15分で終点の天神平駅に到着した。
谷川岳は標高1977メートルで、群馬県と新潟県の境に位置する谷川連峰の主峰。大正時代に登山家が足を踏み入れ、1931年に上越線が全線開通すると、アクセスの良さから登山ブームの象徴的存在となった。
転換点は60年、谷川岳ロープウェイの開業だ。それまでは上越線土合駅から約6時間かけて谷川岳に登っていたのが、ロープウェイで天神平駅まで上り、そこから約2時間30分で山頂に立てるようになった。2022年には星野リゾートが事業を継承。24年12月、「登るだけではない谷川岳の新たな魅力を生み出そう」と、名称を「谷川岳ヨッホ by 星野リゾート」に変更した。


「ヨッホ」はドイツ語で山の「鞍部(あんぶ)」の意味で、天神平付近の地形から名付けられた。冬場はスキー場のゲレンデとなる一帯を整備し、「虹さんぽロード」「風のハンモック」「よりみちブランコ」「山のライブラリー」など多彩なアクティビティーを設けた。中心的な施設が、天神平駅のレストラン「ビューテラスてんじん」。200席と広々とした店内の奥には映画のスクリーンのように大きな窓が。山並みが視界いっぱいに広がり、上りのゴンドラが目の前に飛び込んでくるような迫力だ。「きれいな景色を見ながらよい雰囲気で食事ができて気分が盛り上がります」と山出さん。


レストランメニューの充実も図り、新たな名物グルメとしてヨーロッパの山岳料理風の「谷川岳パングラタン」を開発した。握りこぶしより大きなパンにホワイトソースとチーズをたっぷりかけ、器ごとオーブンで焼き上げる。ごつごつした外見がどことなく谷川岳の岩壁を思わせ、濃厚な味わいとともにインパクト大だ。佐野さんは「パンとグラタンの組み合わせがユニーク。形もかわいらしくて写真映えしますね」と気に入った様子。


山頂を目指さなくても一日中、のんびりと過ごせる施設として生まれ変わり、「登山だけでなく、観光が目的のお客様にも1年を通して楽しんでいただける施設になりました」と谷川岳ヨッホ by 星野リゾートの大塚弥生さんは言う。
【ロープウェイで秋絶景】360度天空公園で紅葉に包まれる谷川岳ヨッホ by 星野リゾート(2)へ続く
文/山脇幸二 写真/齋藤雄輝ほか モデル/山出華織、佐野水香 メイク/依田陽子、日高のぞみ

ロープウェイデータ
◉全長(傾斜長):2400m
◉高低差:573m
◉所要時間:15分
◉土合口駅 標高746m、天神平駅 標高1319m
営業:8時~16時30分(土・日曜、祝日は7時~)/点検日、荒天時休
料金:片道1800円、往復3000円(天神平―天神峠のペアリフトとのセット往復3600円)
交通:上越新幹線上毛高原駅からバス50分、谷川岳ヨッホ下車すぐ。上越線土合駅から徒歩20分/関越道水上ICから14キロ
TEL:0278-72-3575
※記載内容は掲載時のデータです
(出典:旅行読売2026年11月号)
(Web掲載:2026年10月6日)


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