富岡製糸場 開業150年
壁と天井にガラスを多用した西置繭所の多目的ホール(撮影:瀬脇武)
富岡製糸場は1872年、官営の模範器械製糸場として設立された。明治期に近代化の一翼を担い、今年150年を迎えた。初代場長は大河ドラマ「青天を衝け」の主人公だった渋沢栄一の従兄である尾高惇忠で、フランス人技術者ポール・ブリューナとともに設立した。
2014年には「富岡製糸場と絹産業遺産群」として世界文化遺産に登録された。見学できる主な建物は、繭から糸を取る作業が行われた繰糸所や、繭を保管した東置繭所と西置繭所で、共に国宝に指定されている。
長さ104メートル、木骨煉瓦造の西置繭所は、1階は保存資料を展示するギャラリーや多目的ホールとして整備された。2階は繭の倉庫が再現されている。多目的ホールでは開業150周年の記念式典やピアノコンサート、シンポジウムなどが行われる。
上州富岡駅前に群馬県立世界遺産センターがあるので、製糸場に行く前に立ち寄りたい。
開業150周年 主な記念イベント
10月1日 宮谷理香ピアノコンサート
10月2日 シンポジウム「富岡製糸場の女性労働環境について」
工女まつり
9月24日~11月6日 写真展「日本の世界文化遺産 写真が語る日本の歴史」
10月1日~30日 作品展「花まゆ展~繭から生まれた花~」
※事前予約が必要なイベントもあり、詳細は要問い合わせ
富岡製糸場
ガイドが場内を案内するガイドツアーがある(1日6回、40分、200円)。
9時~17時(最終入場16時30分)/12月29日~31日休/1000円/TEL:0274-67-0075
<交通>
上越新幹線高崎駅から上信電鉄40分の上州富岡駅下車、徒歩10分/上信越道富岡ICから2キロ