たびよみ

旅の魅力を発信する
メディアサイト
menu

会津鉄道&野岩鉄道「マイレールマップ」完成

場所
> 会津若松市、下郷町、南会津町、日光市
会津鉄道&野岩鉄道「マイレールマップ」完成

地元の小・中学生が取材して見つけた途中下車スポット!

会津鉄道は、福島県南会津町の会津高原尾瀬口駅~会津若松市の西若松駅を結ぶ57.4 キロの路線。そして野岩鉄道は、会津高原尾瀬口駅~栃木県日光市の新藤原駅を結ぶ30.7キロの路線。二つの鉄道は、直通の特急列車が運行され南会津エリアと首都圏をつなぐ重要なアクセスルートだ。

2024年9月21日、10月12日、二つの沿線に住む小・中学生を対象とした「鉄道と地域の魅力発掘モニターツアー」が実施された。これは、福島県南会津地方振興局の「南会津マイレール意識醸成事業」の一環で、二つの鉄道の旅を通して、鉄道の重要性と南会津地域の魅力を発掘するのが目的。小・中学生が「子ども記者」として、車両基地見学をはじめ、南会津の名所巡り、伝統工芸体験などを楽しみながら、各地で見つけた魅力を新聞記事として制作した(協力:福島民友新聞社)。

また、このたび、取材で見つけた旅情報を基にした「会津鉄道&野岩鉄道 マイレールマップ」が完成した(制作:旅行読売出版社)。小・中学生が、乗って、歩いて、見つけた会津鉄道、野岩鉄道の「マイレール途中下車スポット」へ出かけてみませんか。

「地元の小・中学生がおすすめ 会津鉄道&野岩鉄道 マイレールマップ」

マイレールマップ

 

◆こちらもチェック!◆
今回の「南会津マイレール意識醸成事業」では、「会津鉄道・野岩鉄道マイレール鉄印コンテスト」も実施した。最優秀賞作品は「デジタル鉄印」として2025年3月31日まで、会津鉄道、野岩鉄道で販売している。同コンテストの入賞作品や期間限定デジタル鉄印の販売駅について詳しくは、

モニターツアーレポート①

「会津鉄道の魅力発見!新聞記者体験ツアー」24年9月21日

福島県南会津町、猪苗代町、会津坂下町、会津若松市の小学生9人が参加。茅葺き屋根の駅舎で知られる会津鉄道・湯野上温泉駅で降り、バスに揺られ、江戸時代の宿場町、大内宿へ。茅葺き屋根の民家が並ぶ町並みを散策した。

その後、阿賀川(大川)の景勝地である塔のへつりを訪ね、タワーのように連なる岩壁に一同驚き。吊り橋を渡り、浸食でできたスリル満点の遊歩道を歩いた。

塔のへつり駅から会津田島駅までは30分ほどの鉄道旅。あいにくの雨模様だったが、齋藤義明さんは「会津鉄道にはじめて乗りました。車窓に田んぼや山の風景が広がり、川(阿賀川)も見えて、のんびりした気持ちになれます」。

会津田島駅で出発を待つ列車
大内宿の散策
100年もの時を経てつくり出された「塔のへつり」。右は塔のへつり駅のホーム
会津鉄道の車内にて

会津田島駅では、車両基地を見学した。参加者は、普段見られない列車の部品に興味津々。参加した酒井恵翔さんは、「列車を下から見るのは、はじめての体験。(安全運行のため)定期的に行う部品の点検や取り換え、塗装はとても大変な作業だと知りました」。

駅から歩き、会津田島祇園会館へ。南会津町の夏の風物詩「会津田島祇園祭」の屋台などが展示。祭りでは”花嫁行列”とも呼ばれる「七行器(ななほかい)行列や、街中を屋台が練り歩く。屋台の上では子ども歌舞伎が披露される。同町から参加した赤羽好三郎さんは、実際に屋台に上ったことがあるそう。「屋台は高さがあり、上からの眺めがいい。装飾がとてもきれいで豪華です」と、郷土の祭りを誇らしそうに語った。

最後に、みなみあいづ森と木の情報・活動ステーション「きとね」に移動し、新聞の記事制作と編集作業を行った。自分で撮影した写真の中から紙面に載せるとっておきの一枚を選択。会津鉄道の一日旅を新聞記事にまとめた。

会津田島駅の車両基地
会津田島祇園会館に展示される屋台
会津鉄道の旅で取材した内容を基に新聞記事を制作

モニターツアーレポート②

「南会津の魅力発掘!新聞記者体験ツアー」24年10月12日

栃木県日光市の小・中学生10人が参加し、野岩鉄道の新藤原駅を出発した。車内では、鉄道会社の社員による鉄道ガイドを聞きながら進む。野岩鉄道は30.7キロの路線に18のトンネルがあり、路線の約6割を占める。小川結衣花さんは、「車窓に映る山が近く、深い。大自然を感じる鉄道旅ですね。トンネルを抜けて広がる渓谷や湖の風景がとてもきれいです」と楽しそう。

トンネル駅で知られる湯西川温泉駅や名湯・塩原温泉の玄関口である上三依塩原温泉口駅などに停車しながら、のんびりと鉄路を進む。

会津高原尾瀬口駅で下車し、構内に残る転車台を見学した。「昔は、ここにSLを載せて人が回していたと聞き、驚きました」と竹沢塁さん。

新藤原駅から旅はスタート。車内の様子
会津高原尾瀬口駅に残る転車台

会津高原尾瀬口駅からは会津鉄道に乗り換え。東京・浅草駅と会津田島駅をつなぐ特急列車「リバティ会津」に乗車した。

会津田島駅で車両基地を見学した後、町並み散策へ。南会津町は江戸時代、幕府の直轄地(天領)だったところ。駅から歩いて、大門跡などが残る鴫山(しぎやま)城跡や老舗の酒蔵、旅館が建ち並ぶ通り、1885年に建てられた擬洋風建築の旧南会津郡役所を見て回った。「旧南会津郡役所は、鴫山城跡の歴史や南会津の偉人、文化を学べる施設。急な階段を上った2階からの景色がおすすめです」と吉田彩夏さんは笑顔で話した。

車両基地には、普段見られない部品がいっぱい。取材にも熱が入る
鴫山城跡(左)と会津田島の町並み
旧南会津郡役所。かつての郡長室など貴重な展示がある

会津田島祇園会館を訪ねた後は、今回のツアーのハイライト、奥会津博物館での会津田島伝統の藍染め体験へ。藍は気温などにより色味、染具合が変化し、模様も布の縛り具合によって二つとして同じものは作れない。染め上がった作品を手にした小林敦彦さんに自己採点を尋ねると「120点!」。100点満点を超える採点に「予想もしないデザインができあがることはとてもおもしろい!」と満面の笑みだ。

「きとね」に移動し、野岩鉄道・会津鉄道の旅を振り返りながら、思い思いに新聞記事を制作。盛りだくさんの秋旅を締めくくった。

移築した江戸時代の「染屋」の古民家で藍染め体験
南会津の伝統工芸に触れる貴重な体験
充実した旅を振り返り、新聞制作

(主催:福島県南会津地方振興局)

 

※施設の営業時間、休みなどの詳細は、各施設にお問い合わせください。

写真/越信行

(Web掲載:2024年12月26日)


Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

Related stories

関連記事

Related tours

この記事を見た人はこんなツアーを見ています