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【フェリーひとり(一人)旅】日本一深い湾の駿河湾から日本一高い山の富士山を望む船旅 富士⚓<駿河湾フェリー>

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 静岡県
> 伊豆市、静岡市
【フェリーひとり(一人)旅】日本一深い湾の駿河湾から日本一高い山の富士山を望む船旅 富士⚓<駿河湾フェリー>

富士山を仰ぎながら駿河湾を横断。開放感あふれる船旅

富士山を望む国内でも珍しい海上県道「県道223号」

静岡市の清水港と伊豆市の土肥(とい)港を結ぶ駿河湾フェリー。船上から富士山を望む航路は、国内でも珍しい海上県道「県道223(ふじさん)号」だ。今回は清水港から愛車で乗り込み、ひとり船旅を楽しんだ。

清水港の乗船場が2025年に移転し、JR清水駅から屋根続きの道を徒歩3分と利便性が向上。清水魚市場「河岸(かし)の市」に隣接し、名産のマグロや桜エビの海鮮丼などを買って船内で味わえるようになった。

出港して十数分、港の工業地帯を抜けると、左手に富士山が姿を現した。遮るものがない駿河湾越しの富士山は圧巻で、刻々と変わる表情を眺めているだけで時が過ぎてゆく。ひとり旅なら追加料金(1000円)で特別室の利用がおすすめ。前面展望のリクライニングソファ席から絶景を独り占めできる。広い海を目の前に、忙(せわ)しない日々を離れて心が凪(なぎ)のように静かになるのを感じる。

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特別室ではホットドリンクのサービスがあり、落ち着いたひとり時間を過ごせる

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清水港に停泊する富士。徳川家康ゆかりの土肥金山にふさわしいゴールドカラーの船体

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船内の駐車スペース。運航中は立ち入り禁止なので忘れ物に注意

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夕日に照らされた富士山と県道223号線の表示板

船内には売店や屋台もあり、オリジナルグッズや地元企業とのコラボスイーツなどが並ぶ。「フェリーなら移動そのものが旅の思い出になります」と駿河湾フェリー企画営業部の小早川みづきさん。現在は人気アニメ「ちびまる子ちゃん」のイベントを開催中で、船内放送や装飾など遊び心ある演出で船旅を盛り上げる。

©さくらプロダクション/日本アニメーション7.まる子ちゃん.jpg
「ちびまる子ちゃん」の作者、さくらももこさんは静岡市清水区出身。ファンが多く訪れる

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船内での過ごし方は多彩。売店で名産物などの買いものも

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食品会社「ヤタロー」とコラボした「223ばうむ」は船内限定販売。駿河湾のオーシャンブルーを連想させる青色が印象的だ

土肥港到着後は、伊豆市の津波避難複合施設「テラッセ オレンジ トイ」や土肥金山などを見て回れる。6月までが旬の伊豆名産のニューサマーオレンジはぜひ味わってみてほしい。凍らせて食べてもおいしいと地元の人に教わった。土肥温泉で1泊するのもよさそうだ。フェリーなら渋滞の心配がなく、伊豆の観光もよりどりみどりだ。

文/新井夏海

[ 土肥港発観光スポット ]

堂ヶ島食堂◎西伊豆町

新鮮な海の幸と手作りのところてんが自慢

10.ぶっかけ丼.jpg

堂ヶ島遊覧船乗り場の前に位置し、海と伊豆らしいジオサイトを一望する。食事メニューには、漁師でもある店主の鈴木洋史さんが採取したテングサで手作りするところてんの食べ放題付き。看板メニューは漁師飯をイメージした「俺(おれ)のぶっかけ丼」2035円。料理は通常サイズでも大盛り以上のボリュームで満足度も高い。
■11時~15時30分/木曜休(不定休あり)/土肥港から19キロ/TEL:0558-52-0134( 予約不可)

11.堂ヶ島食堂.jpg

富士

◉運航ダイヤ
清水 🚢 土肥 🚢 土肥 🚢 清水
07:40発  09:10発  09:35発  11:05着
11:20発  12:50発  13:00発  14:30着
14:40発  16:10発  16:30発  18:00着

◉料金
大人(中学生以上)   3000円
自動車(6メートル未満)5000円
※5月1日からの料金
※小学生以下は無料、ペット(犬・猫) 1000円
※復路割引(10%)あり

◉アクセス
清水港=東海道線清水駅から徒歩3分/東名高速清水ICから3キロ
土肥港=伊豆箱根鉄道駿豆線修善寺駅からバス51分、土肥港下車すぐ/東名高速沼津ICから50キロ

◉問い合わせ
ふじさん駿河湾フェリー/TEL:054-353-2229

12.御船印.jpg


※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:「旅行読売」2026年6月号)
(Web掲載:2026年5月20日)


Writer

新井夏海 さん

1994年神奈川県生まれ。海が大好きで静岡の大学で海洋学を専攻。卒業後は都内出版社でスキューバダイビング・ビーチリゾート誌の編集ライターを経験し、自然のそばで暮らしたくて静岡へ戻りフリーランスに。少しでも時間があれば旅へ出るタイプで、特に沖縄など日本の離島巡りが好き。暮らすように旅をしながら、海や自然、文化、そしてお酒を味わう。最近は旅先の思い出を残すため、カメラマンの元で写真修行中。

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