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【新・日本の絶景】プラモデルの聖地・静岡に新名所が誕生(1)

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【新・日本の絶景】プラモデルの聖地・静岡に新名所が誕生(1)

”新絶景”にふさわしい「BHCPDII MUSEUM」の展示

BHCPDII MUSEUMでプラモデル作りの極意を体験

人気アニメ「機動戦士ガンダム」のプラモデル(ガンプラ)の巨大モニュメントが迎えてくれた。組み立て前の頭部の実物大で、横14.2メートル、縦3.6メートルと迫力十分だ。

静岡市にあるプラモデルの生産拠点「バンダイホビーセンター」の隣に新工場が建設され、2025年7月に稼働を開始。9月にはプラモデルの企画開発を体験できる「BANDAI HOBBY CENTER PLAMO DESIGN INDUSTRIAL INSTITUTE MUSEUM(バンダイホビーセンター・プラモ・デザイン・インダストリアル・インスティテュート・ミュージアム」(略称・BHCPDII MUSEUM)も開館した。「たびよみリポーター」の田畑英河さんとミュージアムを訪れた。

ミュージアムの入り口には実物大ガンダム(頭部)のモニュメントが展示されている
設計、成形、パッケージなどプラモデルの製造工程を示す案内板の前で説明を受ける田畑さん
4000体のガンプラが壁面を埋め尽くすオブジェがまさに壮観。「これだけたくさんのガンダムが並んでいると圧倒されます」と田畑さん
工場内の景色。ずらりと並んだ成形機から24時間体制でプラモデルが生み出される
工場の様子をじっくりと眺める田畑さん。「まだ空いているスペースもあって、まだまだ成形機が増えるそうですよ」

静岡県はプラモデルの出荷額が全国の80%以上を占め、「プラモデルの聖地」と呼ばれる。その技術力の一端を体感しようと、まずはプラモデルの製造工程を学ぶ。田畑さんは「プラモデルは自分ではあまり作ったことはないけど、父が船の模型作りが好きで、手伝ったことはあります」と興味津々の様子だ。

新工場には最終的に94台の成形機(※)が設置される予定という。「1台の成形機で1日4000枚のランナーを製造します」とミュージアムを運営するBANDAI SPIRITS(バンダイ・スピリッツ)の井出遥さん。ガラスの壁面の向こうに広がる工場では、整然と並んだ成形機が次々とプラモデルを生み出していく。そんな工場絶景を眺めていると、時がたつのを忘れそうになる。

※プラモデルのランナー(部品がついた枠)を製造する機械

タッチパネルを使って思い通りにプラモデルをデザインする。工程ごとに出来栄えを採点してもらえる
全工程を終え、思わぬ高評価に満面の笑みを浮かべる田畑さん
実物のプラモデルを見つめる田畑さん。「私もリアルなプラモデルを作ってみたくなりました」
展示されているガンプラの完成品(Ⓒ創通・サンライズⒸBANDAI SPIRITS)

その後は、タッチパネルを使って企画、設計、着色、成形などプラモデルの生産工程を田畑さんにも体験しながら学んでもらった。ここでセンスの良さを発揮した田畑さんは、各部門のテストで軒並み高得点をマーク。全工程を終え、最高評価の「SS」をたたき出した。「初めは少し難しかったけど、説明を聞きながらやってみたらすごく楽しくなりました。どうですか!」と笑顔がはじけた。自分でデザインしたパッケージは持ち帰ることもできる。絶好の記念の品となるだろう。

【新・日本の絶景】プラモデルの聖地・静岡に新名所が誕生(2)へ続く

文/山脇幸二 写真/齋藤雄輝 モデル/田畑英河 ヘアメイク/依田陽子

BHCPDⅡ MUSEUM
ベストシーズン:通年
営業:9時~17時30分/日・月曜、祝日、年末年始休
料金:2860円(事前予約制)
交通:静岡鉄道長沼駅から徒歩3分
住所:静岡市葵区長沼500-15
問い合わせ:bhcpdii_mus_support@bandai-sp.jp

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年1月号)
(Web掲載:2025年11月◀▶日)


Writer

山脇幸二 さん

2022年6月に編集部に着任し、8月から編集長。読売新聞の記者時代は27年にわたって運動部でスポーツ取材に明け暮れた。一時は月の半分近くが出張という生活で、旅行しながら仕事しているような状態だった。今やその旅行が仕事になろうとは…。趣味はロック鑑賞で、ライブやフェスに通うことで身も心も若さを保とうと悪あがきする。矢沢永吉さんを尊敬し、ともに歳を重ねていける幸せをかみしめる日々。

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