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知れば、きっと好きになる!はじめてのバルト三国 ひみつのラトビア①-首都リーガの楽しみ・旧市街を歩く-

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知れば、きっと好きになる!はじめてのバルト三国 ひみつのラトビア①-首都リーガの楽しみ・旧市街を歩く-

聖ペテロ教会からのリーガ旧市街の眺め(写真/ピクスタ)

2025年12月、ヨーロッパ北東部・バルト三国の中央に位置するラトビアを旅しました。東北6県とほぼ同じ大きさ、約6万5000平方キロの国土の約半分が森林で、ダウガワ川をはじめとする豊かな河川と、大小さまざまな湖が点在する自然あふれる国です。中世の歴史薫る街並みや、豊かな山海の幸を使ったガストロノミー、伝統の入浴法・ピルツ(サウナ)など、ラトビアにはまだまだ知られていない魅力がいっぱい。「知れば、きっと行きたくなる」そんなラトビアの〝ひみつ″をシリーズでお届けします。

中世にタイムスリップ! 世界遺産・旧市街の見どころ

首都・リーガの中心部へは空港からバスで30分ほど。街の中心部を流れるダウガワ川に架かるヴァンシュ橋を渡ると、「リーガ歴史地区」として世界遺産に登録されている旧市街が広がる。石畳が延びる街並みにはゴミ一つ落ちていない。古めかしい建物がびっしりと立ち並び、まるで絵本の世界に迷い込んだような気分に。写真を撮りながらゆっくり見て回っても2~3時間ほどで巡れるコンパクトさも気に入った。

旧市街を歩くと、あちらこちらで教会の塔が顔を見せる

リーガはバルト三国の中でも最も古い都市。13世紀後半からハンザ同盟(ドイツを中心とした中世ヨーロッパの商業・都市同盟)の都市となり、交易の中心地として栄えた。その繁栄ぶりから「バルト海の真珠」とも称される。旧市街には今も、中世からの教会や商家、住宅などが残り、当時の面影を伝えている。

【ブラックヘッド会館】14世紀に造られた未婚の貿易商人たちの社交場。1941年に戦災で焼失、現在の建物は99年に再建されたもの。彫刻や大時計など、華やかな装飾に目を奪われる
【三人兄弟】中世の面影を伝える住宅。右から15世紀後半(リーガ最古)、17世紀中頃、17世紀後半に建てられた住宅が並ぶのでこの名前が付いた。右が一番お兄さん
【猫の家】よーく見ると屋根の上に猫が2匹。かつてこの館で暮らしていた裕福な商人が、ラトビア人であることを理由にドイツ人中心のギルド(商組合)に加われなかった腹いせに、猫のお尻を組合の会館に向けた。その後、入会が認められると向きを変えた……などの逸話が伝わる。2024年のアカデミー賞で、ラトビア初のオスカーを受賞した映画「Flow」に登場する猫にも似ている?!
右のステンドグラスにアルベルト司教が見える

リーガ大聖堂

バルト三国の中でも最大規模の教会。リヴォニア騎士団を創設したブレーメン(ドイツ)のアルベルト司教が1211年から建設を開始。数世紀にわたって増改築が行われたため、ロマネスク、ゴシック、バロックなどさまざまな建築スタイルがミックスされている。旧ソ連時代には華美な装飾が取り払われたもののコンサートホールとして使用され、今に残っている。装飾が見事なパイプオルガンは約6700本ものパイプを持つ世界最大級の大きさ。週末の午後を中心に20分ほどのパイオルガンコンサート(15ユーロ)も開催される。オルガンの重厚な音色が教会内に響き渡り、荘厳な雰囲気の中、気持ちがスーッと洗われていくようだった。コンサートスケジュールはこちらから。

【スウェーデン門】ラトビアは13世紀からドイツ、ポーランド・リトアニア、スウェーデン、帝政ロシアなどの支配を受け、20世紀に入るとナチス・ドイツ、そしてソ連に占領されるという苦難の歴史を経験してきた。スウェーデン門はリーガに残る唯一の城門で、17世紀後半のスウェーデン統治時代のもの
【聖ペテロ教会】リーガの街並みを撮影するならここ。時折「ガタン!」という音がして乗客を驚かせる旧ソ連時代のエレベーターで57メートルの高さの塔の上へ。360度、さまざま角度からリーガの街並みを撮影できる
【城壁と火薬塔】リーガは13世紀~18世紀頃まで城壁に囲まれていた城塞都市で、城壁がトゥアルニャ通りに一部復元されている。すぐそばには14世紀に建てられた(17世紀に修復)火薬塔があり、現在はラトビア軍事博物館として活用されている
ラトビアの国会議事堂「サエイマ」。1991年、ラトビアの人々はソ連からの独立を目指し、この国会周辺にバリケードを築いて抵抗した。近くにその記念碑が残る

ツリー発祥の地で楽しむクリスマスマーケット

キラキラのアーチの先にはさまざまな店舗がいっぱい

ラトビアのクリスマスマーケットは、例年11月下旬~1月初旬にリーガ大聖堂広場で開かれ、雑貨店や飲食店など約80の店舗が並ぶ。きらびやかなツリー、煮込み料理の鍋から上がる湯気とおいしそうな香り、クリスマスを心待ちにしていた人々の楽しそうな笑顔……。会場に一歩足を踏み入れると、どんなものに出会えるのかなとワクワク感が止まらない。こぢんまりとしている上、オーバーツーリズムとはほど遠い人出でゆったり回れるので、はじめて訪れるヨーロッパのクリスマスマーケットとしておすすめだ。

灰色エンドウ豆の煮込みやジャガイモ料理などあったかグルメがいっぱい
  

ラトビアの伝統工芸・ミトンをはじめ、ろうそくやお菓子、特産の琥珀のアクセサリーなど多彩な店を1軒1軒のぞいていく。家族からのリクエスト・木工品を探していると、カラフルな木彫りのキノコに目が止まった。「夫がカッティングボードなどを作って、私がキノコを彫っているの」と店主の女性。1つ1つ木目や形、カラーリングが違っていてものすごく迷う。選んだのはマリオカラー(赤と白)のキノコのキーホルダー。日本に連れて帰ると言うととても喜んでくれた。作り手と交流できるのもマーケットの醍醐味だ。

ブラックバルザムなどのホットドリンクのお店。(右)「シーバックソーン」のホットドリンク。シーバックソーンはバルト三国で親しまれる黄色い小さな実で、爽やかな酸味と甘みがクセになるおいしさだった  

クリスマスマーケットでぜひ味わいたいのがホットドリンク。ラトビアの伝統的なハーブリキュール「ブラックバルザム」のほか、スパイスを加えたマルドワインなどさまざまあるので、ぜひ試してみてほしい。カップはデポジット制で、返却すると2ユーロ戻ってくる。

市庁舎広場に立つ大きなツリーと、ツリー発祥の地のモニュメント

ラトビアはクリスマスツリー発祥の地と言われている。1510年にブラックヘッドの商人たちが、館の前に木を立てて飾り付けた……などという記録がその起源とされ、ブラックヘッド会館の前に記念のモニュメントが飾られている。モニュメントには各国語で「リーガに始めてクリスマスツリーが登場したのは1510年」と刻まれていた。

LOTポーランド航空でリーガまで快適な空の旅

  

今回の旅ではポーランドのフラッグキャリアであるLOTポーランド航空でリーガへ。LOTは96年の歴史を持ち、バルト三国をはじめヨーロッパ、アジア、北米など145都市を結ぶ。日本就航は今年10周年を迎える。ラトビアへは成田からの直行便はなく、ワルシャワショパン空港で乗り換える。成田-ワルシャワ約14時間40分、ワルシャワーリーガ約1時間25分のフライト。エコノミークラスだったが、足元の広い座席を選んだこともあり、窮屈な思いはしなかった。

搭乗後、まずはビールとナッツで乾杯。行きの機内食は鶏のあんかけうどん!ワルシャワ-リーガ間で出されたプラムジャムのパンもおいしかった

<旅のインフォメーション>
交通/成田からLOTポーランド航空で約14時間40分のポーランド・ワルシャワショパン空港で乗り換え、約1時間25分でリーガ。
時差/日本より7時間遅れ
ビザ/観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要。ただし、ラトビア出国時にパスポートの残存有効期限が3か月以上必要
通貨/ユーロ(€) 1ユーロ=183円(2026年3月10日現在)
気候/リーガの年間平均気温は夏季約23度(7月)、冬季約0度(1月)
保険/滞在期間中の治療費用を補償する海外旅行保険加入が義務付けられている。

東京(成田・羽田)からリーガまでの航空券&ホテルはこちらからご予約いただけます。

知れば、きっと好きになる!はじめてのバルト三国 ひみつのラトビア②に続く(近日公開予定)

文・写真/中 文子


協力/ラトビア政府観光局、LOTポーランド航空

(Web掲載:2026年3月10日)


Writer

中 文子 さん

神戸生まれの大阪育ち。学生時代に旅に目覚め、アジア(おもに中国)や国内各地を探訪。旅を仕事にできたら面白そうだ!と旅行読売出版社に入社。広告課、編集部、メディアプロモーション部(広告)を経て、22年4月からメディア編集部所属。温泉とお酒、楽器演奏が大好き。

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