知れば、きっと好きになる!はじめてのバルト三国 ひみつのラトビア②-首都リーガの楽しみ・市場のガストロツアーとおすすめレストラン-
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モダンで明るい雰囲気のアーゲンスカルンス市場
2025年12月、ヨーロッパ北東部・バルト三国の中央に位置するラトビアを旅しました。東北6県とほぼ同じ大きさ、約6.5万平方キロの国土の約半分が森林で、ダウガワ川をはじめとする豊かな河川と、大小さまざまな湖が点在する自然あふれる国です。中世の歴史薫る街並みや、豊かな山海の幸を使ったガストロノミー、伝統の入浴法・ピルツ(サウナ)など、ラトビアにはまだまだ知られていない魅力がいっぱい。「知れば、きっと行きたくなる」そんなラトビアの〝ひみつ″をシリーズでお届けします。2回目はリーガで楽しめるさまざまな食にまつわるお話です。
試食しながら巡る。おいしい市場ツアー
市場はその国の食生活を色濃く映し、地元の人々と交流を深められる場でもあるので、旅先では必ず立ち寄るようにしている。旧市街から車で10分ほど、ダウガワ川左岸にあるアーゲンスカルンス市場(ĀGENSKALNA TIRGUS)で、試食付きのガストロツアーに参加した。


ツアーの冒頭は、ガイドのヴィルヘルムスさんとともに建物の周りをぐるりと巡りながら、市場の歴史や概要を教わる。1898年に開設されたリーガ最古の市場で、広さは8300平方メートル、美しいレンガ造りの建物は2022年にリニューアルされた。歴史を感じる建物の中に入ると、モダンでおしゃれな雰囲気。1階は野菜や肉、乳製品、パン、スイーツなど約70軒が軒を連ねるマーケット、2階はフードコートになっている。不定期でイベントなども開かれ、リーガの人たちに親しまれる、まさに市民の台所だ。

最初に訪れた「ヴァルパス(Vārpas)」は野菜・果物と手作りピクルスの店。ラトビアの厳しい寒さを乗り切る生活の知恵が詰まったさまざまなピクルスが並ぶ。日本であまり見かけないカボチャのピクルスは、サクサクとした歯触り、スパイスの利いた味付けでおいしかった。

続いてハムやベーコンなど燻製(くんせい)肉の店「Līko Smeķis(リーコ・スメキス)」。ラトビアでは「料理を全部食べたら、明日はいい天気」ということわざがあるほど、食材を無駄なく調理するのだそう。その観点から肉や魚の燻製料理が盛んだ。試食したスモークポークは、肉のうまみと薫香がかむほどに広がり、日本に持ち帰りたいほどおいしかった。


3軒目の「魚の家(Zivju māja)」は魚類の燻製店。サーモンやサバといったメジャーな魚のほか、ウナギやバターフィッシュ(イボダイ)といった日本では珍しい燻製も。バターフィッシュは意外としっかりした歯応えで、白ワインに合いそうだった。


4軒目は「ラトビアのレモン」とも言われ、親しまれる果実・マルメロのドライフルーツ店に立ち寄り、その後、5軒目にいよいよ真打登場!ラトビアを代表する黒パンのメーカー「ラーチ(Lāči)」へ。ずっしりとした食感と独特の酸味がおいしい黒パン。クリームチーズが欲しくなる。特に、薄くスライスした黒パンをカリカリにして、ベーコンやニンニクのフレーバーを付けたものが後引くおいしさだった。黒パンは日持ちするのでお土産にぴったり。


6軒目は「ヴェトラス(Vētras)」で、ラトビアの食卓に欠かせないチーズを試食。特にカッテージチーズは「たくさん食べると頭が良くなる」と言われるほどラトビアの人々に親しまれており、低脂肪でヘルシー。丸いチーズは夏至によく食べる「ミッドサマーチーズ」で、はちみつをかけて食べることが多いそう。ミルクのフレッシュ感あふれるさっぱりとした味わいだ。


量り売りのナッツや種も扱う日用品の店「ザライス・カルンス(Zaļais kalns)」を見学後、「モルバーツ・サルデジュムス(Molberts saldējums)」のジェラートでひと休み。こちらもミルクが濃厚でおいしかった!ほんとに何を食べてもおいしいなぁと感激。
ラストの9軒目はラトビアで人気のブルワリー「バウスカス・アルス(Bauskas alus)」。ラトビアはブルワリーの数が人口に対してとても多い、ビール醸造が盛んな国なのだそう。琥珀色のアンバーラガーは、ほんのり苦みを感じ、さっぱりとした味わいで飲みやすい。黒パンで作るノンアルコール飲料のクワス(KWASS)は、ラトビア伝統の発酵飲料。黒ビールかと思って飲むと、ほんのり甘く、こっくりとしたやさしい味わいで驚いた。「人生はビター、ビールは甘い」という格言もあるそうで、食べ物を大切にするラトビア人らしい言い回しだなぁと納得した。

アーゲンスカルンス市場
1階の営業時間は、火~土曜 9時~19時(日・月曜は~17時)
ガストロツアーは毎週木曜の11時スタート。1人35ユーロ。👉詳細はこちらから
何を食べてもおいしい!リーガのおすすめレストラン
2023年に初の「ミシュランガイド」が発刊され、世界的にも美食の国として注目を集めるラトビア。バルト海の幸をはじめ牛・豚・鶏・ジビエなどの肉類や野菜、そしてハーブを巧みに使う料理の数々は、繊細かつユニークな味わいで、日本人の口にもとても合うと感じた。
Neiburgs(ネイブルクス)
リーガ大聖堂近くにあるユーゲントシュティール(アールヌーヴォー)建築のホテル「ネイブルクス」1階にあるレストラン。2024年から3年連続ミシュランガイドにセレクテッド・レストランとして掲載されている。
ネイブルクス👉公式サイトはこちら




Baltā Kaza(バルター・カザ)
聖ペテロ教会すぐそばで旧市街散策の途中に立ち寄りやすい。店名は「白いヤギ」の意。カジュアルでボリュームたっぷりのモダンラトビア料理を味わえる。料理を提供するうつわのデザインもおしゃれで、一部は店内で展示・販売する。
バルター・カザ👉公式インスタグラムはこちら



Māsa(マーサ)
ユーゲントシュティール建築が集まるアルベルタ通り近くにあるレストランで、2026年ミシュランガイドのビブグルマンに選出。トラウトやコイワシなど旬の山海の幸を、ポン酢やハリッサなど多国籍の調味料と組み合わせて作り出す料理の意外性、おいしさに感動。
マーサ👉公式サイトはこちら




Kolonāde(コロナーデ)
1935年のラトビア独立を記念して建てられた自由記念碑のある運河沿いの公園に立つ。ガラス張りで明るく、モダンでゆったりとした店内は、食事を楽しむ人々でにぎやかな雰囲気。
コロナーデ👉公式サイトはこちら




リーガ散策にぴったりのホテルの朝食もおいしい!


今回の旅で宿泊したのは「グランド・ポエット ホテルアンドスパ バイ・セマラ(Grand Poet Hotel and SPA by Semarah)」。旧市街まで徒歩10分以内とリーガ観光の拠点に便利なホテルだ。19世紀に建てられた風格ある建物をリノベーションし、2018年にオープン。5階建て、全168室の規模で、地下にはスパもある(1ミシュランキー)。朝食もおいしくて、毎朝、ついついお腹いっぱいに。サーモンやサバ、イワシの燻製がたっぷり出るので、旅行中、「刺し身が食べたい!」とならなかったほど。黒パンやチーズなどラトビアならではの食も豊富で4連泊でも飽きずに楽しめた。
グランド・ポエット ホテルアンドスパ バイ・セマラ👉公式サイトはこちら
<旅のインフォメーション>
交通/成田からLOTポーランド航空で約14時間40分のポーランド・ワルシャワショパン空港で乗り換え、約1時間25分でリーガ。
時差/日本より7時間遅れ
ビザ/観光目的の場合、90日以内の滞在であればビザは不要。ただし、ラトビア出国時にパスポートの残存有効期限が3か月以上必要
通貨/ユーロ(€) 1ユーロ=183円(2026年4月2日現在)
気候/リーガの年間平均気温は夏季約23度(7月)、冬季約0度(1月)
保険/滞在期間中の治療費用を補償する海外旅行保険加入が義務付けられている。
東京(成田・羽田)からリーガまでの航空券&ホテルはこちらからご予約いただけます。
知れば、きっと好きになる!はじめてのバルト三国 ひみつのラトビア③に続く(近日公開予定)
文・写真/中 文子
協力/ラトビア政府観光局👉公式サイトはこちら
LOTポーランド航空👉公式サイトはこちら
(Web掲載:2026年4月2日)


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