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南会津の渓谷沿いを快走する、お座トロ展望列車(1)

場所
> 南会津町
南会津の渓谷沿いを快走する、お座トロ展望列車(1)

第五大川橋梁からの眺め。新緑とエメラルドグリーンの川面に赤色の鉄橋が映える

トロッコ車両からは視界も風圧も瀬音も倍増!

夏にぴったりの観光列車といえば、渓谷を走るトロッコ列車。窓ガラスのない開放的な車両で、涼風を浴びながら絶景を眺めれば、日頃のストレスも吹き飛ぶ。朝から快晴に恵まれた2019年5月の最終日曜、会津鉄道の「お座トロ展望列車」を楽しむ日帰り旅に出た。

会津鉄道は福島県会津若松市の西若松駅と南会津町の会津高原尾瀬口駅を結ぶ 574キロのローカル線。お座トロ展望列車はその名の通り、展望車両の一部をお座敷に改造した車両とトロッコ車両の2両編成。磐越西線会津若松駅まで乗り入れ、土・日曜、祝日を中心に会津若松―会津田島駅間を1日15往復する。

東京からだと東北新幹線で郡山駅を経由して会津若松駅に着く方法もあるが、今回は浅草駅から東武特急に乗った。東武鉄道の下今市駅までの往復乗車券と野岩(やがん)鉄道・会津鉄道のフリー乗車券がセットの「ゆったり会津東武フリーパス」がお得な上に、追加料金を払えば下今市駅から鬼怒川温泉駅までSL大樹(たいじゅ)にも乗れる。

お座トロ 走行
新緑の渓谷を走る「お座トロ展望列車」(写真/会津鉄道)
SL大樹
下今市駅 のホームに入線するSL大樹。前照灯が二つあり、「カニ目」の愛称を持つ

〝走る カフェ列車〟フルーティアに乗り継ぐ親子

鬼怒川温泉駅で快速AIZUウントエクスプレス号に乗り継ぎ、会津田島駅で降りると、昼前発のお座トロ展望列車「風号」 のラッピング車両が待っていた。人気TVアニメ「ノラと皇女と野良猫ハート」の主人公ネコ「ノラ」 が昨秋、芦ノ牧(あしのまき)温泉駅の名誉副駅長に就任したのを記念した「ノラとと列車」だ。

「昨日トロッコ車両の窓ガラスを全部取り外したばかりですよ」とアテンドの福田真梨さんが笑顔で出迎えた。乗車券のほかにトロッコ席(56席)、お座敷席(32席)展望席(12 席)別の整理券(310 円)が必要だが、「空いていれば、どの席に移動していただいても構いません」と福田さん。

ここでほほえましい親子に出会った。宇都宮市から来た男性と小学2年生の男の子の親子。彼らもSL大樹から乗り継いだという。「息子も電車が大好きで、よく一緒に出かけます。この後はフルーティアふくしまに乗ります」

磐越西線の郡山―喜多方駅間を走る「フルーティアふくしま」は、福島県産の旬の果物を使ったオリジナルスイーツを楽しめる〝走る カフェ列車〟。それにしても、日帰りで観光列車を3本はしごするとはうらやましい。

文・写真/天野久樹

南会津の渓谷沿いを快走する、お座トロ展望列車(2)に続く

(出典「旅行読売」2019年8月号)

(ウェブ掲載 2020年6月8日)

福島 関連ツアーはこちらから

お座トロ 座席
西若松―会津若松は水田地帯が広がる。秋には辺り一面が黄金色に輝く
お座トロ 掘りゴタツ
掘りごたつ式のお座敷席では、景色を楽しみながらゆったりと食事ができる
お座トロ 運転席
展望車両の最前列は運転席の隣で、子どもたちに大人気

Writer

天野久樹 さん

1961年、秋田市生まれ。過去に全国紙の運動部記者として、大相撲やモータースポーツ、アマチュア野球などを取材。現在は月刊「旅行読売」で、特集面の取材や全国観光ニュース情報などを担当している。イタリアの国立大学(ペルージャ外国人大学イタリア語・イタリア文化プロモーション学科)を卒業したキャリアを活かし、イタリア語の翻訳も行っており、訳書に「アイルトン・セナ 確信犯」(三栄書房)がある。

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