福岡で炭鉱電車プロジェクト始動
三井化学専用線
炭鉱電車の風景や音を資産に
福岡県大牟田市にある三井化学大牟田工場で原材料の運搬などに使われてきた「三井化学専用線(旧三池炭鉱専用鉄道)」が、2020年5月に廃止された。これまで100年以上にわたる活躍に感謝し、今回、「ありがとう 炭鉱電車プロジェクト」が始まった。
その一つ、「風景の資産」として記念映像を制作中だ。炭鉱電車としての歴史を振り返りながら映像で稼働風景を紹介するもので、映画「いのちスケッチ」などを製作した映画監督・瀬木直貴氏が手掛ける。「音の資産」として、国内外で活躍するアーティスト・Seiho(セイホー)氏が、炭鉱電車の音源を使った楽曲も制作中だ。
2020年6月に予定されていたラストランイベントは延期となり、秋頃に実施予定。開催日程など詳細は決まり次第にホームページで案内される。
群馬県で第二の人生を
また同プロジェクトの一環で、現在は稼働していない無蓋車2台とモーターカー1台が群馬県中之条町へ譲渡されることが決まった。
中之条町では旧太子駅に保存され、鉄道遺構として展示公開される。旧太子駅は50年ほど前に廃線になった貨物専用線「太子線」の遺構。公園として整備され、駅舎やホーム、レールなどが復元され、駅舎内は資料館として公開し貴重な品々を展示している。
<特設サイト>
ありがとう炭鉱電車プロジェクト
(ウェブ掲載 2020年6月11日作成)