絶景ダムを巡りダムカード収集(2)
ダム下に公園があり憩いの場として人気を高める四万川ダム(写真/中之条土木事務所)
ダムにサユリスト集まる⁉
群馬県の絶景ダムを巡り、ダムカードを集めるドライブに出かけた2日目。向かった四万川ダムは四万温泉街の奥にあった。平日ながら、奥四万湖を背景に天端で記念撮影する観光客は多かった。
「CM撮影で女優の吉永小百合さんがお越しになり、注目されるようになりました」と中之条土木事務所の職員。これまでダムはメジャーな名所ではなく、このCMをきっかけに身近に感じてもらえてうれしいという。
“四万ブルー”と呼ばれるコバルトブルー色の湖面は美しく、ダム直下に近付けるのも魅力だ。温泉街にある四万清流の湯で立ち寄り湯を楽しんでから、次の八ッ場ダムへ向かうことにした。
水温を調整して放流
吾妻線と並走する国道145号を西へ走り、吾妻峡の先に3月に完成した八ッ場ダムはあった。資料館は11月1日オープン予定で、ダムの歴史や構造などを紹介。
このダムの役割は多く、下流域に広がる吾妻峡の景観保全もその一つ。そのためダム湖からダムに水を取り込む設備が特徴で、取水管が29段に分かれている。ここまで細かい方式は国内最大という。
「ダム湖の表面と底では水温に約20度の差があり、29段あることでどの層から取水するか選べるんです。下流域の水温にあわせ調節しています」と利根川ダム統合管理事務所の塩谷浩さんが教えてくれた。
道の駅でオリジナルカードも
見学後、道の駅八ッ場ふるさと館へも立ち寄りたい。農産物はもちろん、工房で焼くパンが魅力の道の駅だ。八ッ場ダムカレーぱんが人気で、14種のスパイスを使った本格派だ。“八ッ場ふるさと館”とロゴ入りの商品を買うと、オリジナルダムカードをもらえるのもうれしい。
今回七つのダムを巡り、その違いに驚かされ、気が付けばダムのとりこ。ダムカードを見ながら、「今度はどんなダムに出合えるか」と、次のダム旅を考えていた。