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【47都道府県自慢の秋絶景】四国・九州・沖縄編

場所
【47都道府県自慢の秋絶景】四国・九州・沖縄編

夕日が水面に映り周辺を美しく染めるさまは、まさに「マジックアワー」の光景だ

 

脇町潜水橋(徳島県美馬市)

吉野川と潜水橋がオレンジ色に染まる

脇町の「うだつの町並み」近くにある吉野川に架かる橋で、欄干はなく、増水時には水面下に沈む沈下橋だ。西から東へ流れる吉野川は、全国でも珍しい、川に沈む夕日が見られるスポットが点在。脇町潜水橋もその一つで、のどかな里山風景のもと、赤く染まる空と橋のシルエット、キラキラと輝く水面が織りなす秋の夕暮れを満喫できる。

●ベストシーズン 9月下旬~10月中旬

徳島線穴吹駅からタクシー10分/徳島道脇町ICから3キロ
美馬観光ビューロー TEL:0883-53-8599


白い風車が印象的な道の駅小豆島オリーブ公園。収穫体験もできる(写真/小豆島観光協会)

オリーブ収穫(香川県小豆島)

瀬戸内の島に秋の訪れ告げる緑の実

香川県はオリーブ生産量全国1位で、そのシェアは約9割を占める。中でも小豆島は日本で最初にオリーブ生産に成功し、現在も生産の中心地だ。秋の情景といえば赤や黄、橙(だいだい)色を思い浮かべるが、オリーブ畑の秋は緑色だ。10月、鮮やかな緑色の実が付き、それを手作業で収穫する姿が風物詩になっている。きらめく海とオリーブ畑の風景は地中海の趣。

●ベストシーズン 10月上旬~11月下旬

入場自由(道の駅小豆島オリーブ公園)
高松港からフェリーで1時間の池田港からバス12分または高松東港からフェリーで1時間15分の坂手港からバス18分、オリーブ公園口下車すぐ/新岡山港からフェリーで1時間10分の土庄港から12キロ
小豆島観光協会 TEL:0879-82-1775


意外と知られていない穴場的な紅葉スポット。澄んだ川を覆うように紅葉が広がる

小田深山渓谷(愛媛県内子町)

多彩な木々が色付き、県有数の紅葉が広がる

仁淀川(によどがわ)水系の源流の一つ・黒川が流れる渓谷で、澄みきった清流と、色鮮やかな紅葉の競演が素晴らしく、四国随一の渓谷美との呼び声も高い。1周約1.5キロの遊歩道が整備され、ケヤキ、カエデ、シオジなど20種以上の樹木が色付く。カラフルな秋模様を眺めながら歩いていると、時の経つのも忘れてしまうほどその美しさに引き込まれる。

●ベストシーズン 10月下旬~11月上旬

予讃線内子駅からタクシー1時間/松山道内子五十崎ICから40キロ
内子町役場小田支所 TEL:0892-52-3111


水晶淵、飛龍の滝、見返りの滝など見どころが多く、1~2時間かけての散策がおすすめ

安居渓谷(高知県仁淀川町)

川の深い青と紅葉が織りなす秋の渓谷

高知県のほぼ中心を流れる仁淀川は、流域面積では吉野川、四万十(しまんと)川に次ぐ四国第3の河川。水質の良さと水底に反射する光の波長などから青く見える川は「仁淀ブルー」として、近年注目されるようになった。透明感が際立つ上流部に広がる安居渓谷では、燃えるような赤や黄色に色付く紅葉と、仁淀ブルーとの対比が渓谷美を引き立たせている。

●ベストシーズン 11月上旬~中旬

土讃線佐川駅からバス37分の狩山口でタクシーに乗り換え20分/高知道伊野ICから48キロ
仁淀川町観光協会 TEL:0889-35-1333


アイドルグループ「嵐」が出演したJALのCMで全国的に有名になった(写真/藤田祐也)

宮地嶽神社の「光の道」(福岡県福津市)

夕日で金色にきらめく、海へと続く参道

約1700年前に創建された福津市にある古社。長い石段を上り、最上段から振り返ると、玄界灘まで一直線に続く道が現れる。普段でも見応えがあるが、2月下旬と10月中旬の約1週間は夕日が沈む位置と参道の直線とが重なり、約20分程度、金色にキラキラと輝く「光の道」が浮かび上がる。神社では、期間に合わせて観賞席が設置される。

●ベストシーズン 10月15日~23日

拝観自由
鹿児島線福間駅からバス6分、宮地嶽神社前下車徒歩3分/九州道古賀ICから10キロ
宮地嶽神社 TEL:0940-52-0016


22年秋は国内チームのみ95機で開催。間近で見学できるイベントもある

佐賀インターナショナルバルーンフェスタ(佐賀市)

カラフルな気球が真っ青な秋空に映える

佐賀市の嘉瀬(かせ)川河川敷で、1980年から毎年(2020年は中止)行われているアジア最大級の熱気球競技大会。色とりどりにデザインされた気球が一斉に青空に浮かぶ姿は迫力満点、ここでしか見られない絶景だ。2022年11月5・6日の18時30分~19時15分には夜間係留が行われる。河川敷に並んだ気球に炎が灯と もり、幻想的な光景が広がる。

●開催日 11月2日~6日

入場自由(車で来場の場合は、運営協力金1台1000円が必要)
長崎線バルーンさが駅(開催期間中のみ営業)からすぐ/長崎道佐賀大和ICから10キロ
佐賀市観光振興課 TEL:0952-40-7111


1番高い場所にある眺望の丘からは、長崎の市街地も見渡せる

九十九島観光公園(長崎県佐世保市)

さえぎるものがない大パノラマ

大小208の島々と入り組んだ海岸線が独特の景観を織りなす九十九島。2021年、存分にその景観を楽しめる新スポットが誕生した。九十九島観光公園は約8.7ヘクタールの広さがあり、散歩しながら、芝生で遊びながら、島々の移り行く景色に出合える。西向きなので夕日も美しい。「眺望の丘」に立つと、島々の向こうに広がる大海原に圧倒される。

●ベストシーズン 気候のいい春と秋

8時~19時(季節により異なる)/無休 /無料
佐世保線佐世保駅からバス45分、九十九島観光公園下車すぐ/西九州道佐世保中央ICから10キロ
佐世保市公園緑地課 TEL:0956-24-1111


長者原道標は人気の撮影ポイント。この辺りはススキロードとも呼ばれる

やまなみハイウェイ長者原道標(大分県九重町)

くじゅう連山を背にススキの道が続く

別府・湯布院方面から熊本県の阿蘇に続くやまなみハイウェイは、飯田高原の辺りから一気に視界が開ける。直線道路の先にゆったりとそびえるのはくじゅう連山、道の両脇にはススキの穂が揺れる。長者原(ちょうじゃばる)にはビジターセンターもあり、そこから徒歩でタデ原湿原にも出られる。湿原の整備された木道を歩きながら、雄大な眺めを楽しんでもいい。

●ベストシーズン 10月中旬~11月下旬

大分道湯布院ICから30キロ
九重町商工観光・自然環境課 TEL:0973-76-3150


木漏れ日がさし、幻想的な雰囲気を醸し出す(写真/熊本県観光連盟)

マゼノ渓谷(熊本県南小国町)

年に数週間しか開放しない秘密の渓谷

この渓谷を見られるのは、新緑の春と紅葉の秋の開放期間のみ。手つかずの自然が造った景色を堪能できる。駐車場から500メートルほどの広葉樹林に囲まれた遊歩道を歩くと、一番の見どころ、マゼノ滝がある。落差6メートルの小さな滝だが、上から、下からと、様々な角度からの眺めを楽しめる。透き通った水に赤や黄色の落ち葉が浮かぶさまも美しい。

●ベストシーズン 10月中旬~11月中旬

10月22日〜11月20日/8時~15時45分/200円
九州縦貫道植木ICから50キロ
南小国町観光協会 TEL:0967-42-1444


川をせき止め一部にだけ流れ口を作り、落簀にアユを誘い込む(写真/延岡観光協会)

水郷延岡鮎やな(宮崎県延岡市)

300年続く水郷の街の秋の風物詩

市街地の川幅100メートルの一級河川、五ヶ瀬川に架設する「鮎やな」は日本最大級。水が流れる豪快な音と相
まって、壮観な風景を作り出している。落簀(おてす)と呼ばれる竹のスノコに落ちたアユを間近で見られるように桟橋も設置され、夜間はライトアップも行う。風通しのいい河川敷にテント付きの囲炉裏席を設け、アユの塩焼きなども味わえる。

●ベストシーズン 10月下旬~12月上旬

10月下旬~12月上旬を予定(要問い合わせ)
日豊線延岡駅からバス10分、平の前下車徒歩3分/延岡道路延岡ICから3キロ
延岡観光協会 TEL:0982-29-2155


11月19日~12月4日には「たるみず千本イチョウ祭り」を開催し、ライトアップも行う

垂水千本イチョウ園(鹿児島県垂水市)

山並みを黄金色に染め上げる

園主の中馬吉昭さん夫妻が、先代から受け継いだ私有地を開墾。1978年からコツコツと植え続けたイチョウが約20年後には1200本になった。棚田のように色付くイチョウ並木が人気を呼び「第1回鹿児島県景観大賞」も受賞した。アーチ状に伸びた木々はまるで黄金色のトンネル。12月の上旬は落ち葉の黄色いじゅうたんができる。

●ベストシーズン 11月下旬~12月中旬

垂水港からタクシー12分/東九州道野方ICから25キロ
垂水市観光協会 TEL:0994-32-1111


ほとんど人が立ち寄らない天然の浜には、ウミガメが産卵に訪れることもある

果報バンタ(沖縄県うるま市)

目を奪われる青のグラデーション

果報(カフウ)バンタとは沖縄の言葉で「幸せ岬」という意味。「ぬちまーす観光製塩ファクトリー」が塩作りのために良い海水を求めてたどり着いたのが、透明な海に囲まれた宮城島。工場を建て、2009年に周辺を庭園として開放、果報バンタは人気の新名所となった。標高70メートルからの眺めは圧巻。太陽が高くなる11時~13時頃がおすすめの時間帯だ。

●ベストシーズン 11月下旬~12月中旬

9時~17時30分/無休/無料
沖縄道沖縄北ICから30キロ
ぬちまーす観光課 TEL:098-923-0390

徳島県~佐賀県 文/安部晃司
長崎県~沖縄県 文/高崎真規子

(出典:「旅行読売」2022年11月号)

(WEB掲載:2022年11月28日)

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Writer

たびよみ編集部 さん

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