“焼肉旅”推進に3市が調印

調印式の様子。中山義隆・石垣市長(左)、
辻直孝・北見市長(中央)、佐藤健・飯田市長(右)
焼肉文化を盛り上げよう
人口1万人あたりの焼肉店舗数が全国トップクラスの北海道北見市(3位)と、長野県飯田市(1位)は、焼肉文化を盛り上げようと2024年に「日本縦断焼肉連携協議会」を立ち上げた。今回、沖縄県石垣市(2位)が新加入することとなり、2025年6月4日、東京で連携協定に関する調印式が行われた。

ローカル焼肉で誘客
同協議会は、“ローカル焼肉”を観光コンテンツにして国内外から誘客、交流人口の拡大などを促進することを目的にスタート。これまでは「北見厳寒の焼肉まつり」や「飯田焼來肉ロックフェス」など各市ごとに行い、お互いに視察などを行いながら親睦を深めてきた。協議会を設立後、公式ウェブサイトを立ち上げ、焼肉ガストロノミーツーリズムのシンポジウムやモニターツアーなどを実施。今後、協議会として「ローカル焼肉すたんぷらり~」なども計画中だ。

ホルモン文化が根付く北見焼肉
北見市は「北の焼肉聖地」として人気で、街中に畜肉加工場があったことがきっかけでホルモン文化が市民に広まった。鮮度が良いからこそ定着した文化で、今日では「牛サガリ」「豚ホルモン」が北見焼肉の代名詞になっている。


出前焼肉で有名な飯田焼肉
飯田市は、明治時代から牛肉を食べていた肉食先進地だ。農耕馬の命を大切に余すとことなく食すことに始まり、綿羊産業に起因する羊肉、家畜で活躍した牛豚も大切に食すように。現在は高級和牛「南信州牛」を生産するまで進展した。1975年頃から、肉と一緒に焼肉道具も貸し出す「出前焼肉」が浸透し、焼肉文化が広がる一因にもなった。


希少なブランド牛の石垣焼肉
石垣市といえば、高級ブランド牛「石垣牛」が肉の代表格。松阪牛や近江牛が年間出荷頭数約6500~7000頭なのに対し、石垣牛は1000頭以下。肥育農家が島内に約50軒と少なく、1頭1頭手をかけて育てているため大量生産していない。希少価値が高く、ほとんど県内で消費されている。
ローカル焼肉を食べ歩き
今回、3市が調印し新しい連携が始まった。今後、さらに全国の焼肉の町がつながり、その土地に根付くローカル焼肉文化を配信。ローカル焼肉をテーマに巡る「焼肉旅」を推奨し、一人でも多くの人にローカル焼肉を楽しんでもらう取り組みを行っていく。

<問い合わせ>
北見市観光振興課 TEL:0157-25-1244
飯田市広報ブランド推進課 TEL:0265-22-4511
石垣市観光文化課 TEL:0980-82-1535
日本縦断焼肉連携協議会公式サイトは、こちら
(WEB掲載:2025年6月9日)