東北桜巡礼(3)花見はフラワー長井線に乗って
四季の郷-荒砥駅間を走る山形鉄道フラワー長井線の「桜」ラッピング車両(写真/山形鉄道)
山形鉄道「フラワー長井線」という華やいだ名前にひかれ、東京駅から山形新幹線に乗って約2時間半、山形県南陽市の赤湯駅で下車。フラワー長井線のホームに向かう。そこでは、桜の花のラッピング車両が待っていてくれた。
フラワー長井線では、2016年7月から沿線4市町の花をラッピングした4両の車両が使われており「桜」は南陽市の花だ。5分ほど乗車し、宮内駅で下車。駅長室でうさぎ駅長の「もっちぃ」に会う。真っ白くてかわいらしいうさぎだった。1時間と少し待って次の列車に乗る。10分で到着する西大塚駅(川西町)は大正時代に建てられた木造駅舎。そばには美しい花を咲かせる「駅桜」がある。
沿線の桜名所結ぶ置賜(おきたま)さくら回廊
そこからさらに14分、長井駅(長井市)で下車。バスに約13分ほど乗って「道の駅 川のみなと長井」(TEL0238・87・1121)へ。建物のデザインに白壁が使われているのは、最上川の舟運で栄えた歴史にちなむ。道の駅からは、東北・夢の桜街道38番札所の最上川堤防千本桜(長井市)は歩いてすぐだ。
山形県南部の置賜地方を走る全長30・5キロのフラワー長井線沿線各地には桜名所があり、地元では、それらを結んだ長さ約43㌔の観光ルート「置賜さくら回廊」の連携強化に取り組んでいる。
長井駅から10分で着く蚕桑駅から徒歩16分ほどで39番札所・釜の越農村公園(白鷹町)に着く。39番札所の名称は、以前「釜の越桜」だった。2018年には、樹齢約800年のエドヒガンザクラ「釜の越桜」に花がつかなかった。しかし、周囲の農村公園には多数の桜があることから、39番札所の名称は「釜の越農村公園」に変更された。
出典:「旅行読売」2019年4月号
桜めぐり関連ツアーはこちら