とっておきの北陸秋旅(1)【富山県】
~富山市~
富山市街を走る富山鉄道市内電車
南北がつながった路面電車で紅葉や水辺の景色を楽しむ
北陸新幹線富山駅の改札を出ると、線路高架下の電停にゆっくりと入ってくる路面電車の姿が見えた。3月、富山駅南側の中心部を通る市内電車と、駅北側から岩瀬浜に向かう富山港線が接続。富山市の南北が軌道でつながり、観光スポット巡りが便利になった。
富山駅から7分の安野屋電停で降りて徒歩5分。富山縣護國神社の鳥居から東にまっすぐ延びる表参道(平和通り)のイチョウ並木は、11月中旬には黄金色に色づく。晴れた日は、鮮やかなイチョウ並木の奥に、雪化粧した雄大な立山連峰の眺めが広がる。
富山駅から徒歩10分の富岩運河環水公園は、運河と自然景観が美しい水辺の公園だ。ここから富岩水上ラインの船に乗り、富山港までの運河クルーズへ。途中の中島閘門では、運河に設置した扉の開閉によって上流と下流の水位差を調節する。船に乗って高低差2・5メートルの「水のエレベーター」を体験できる、全国でも珍しい観光クルーズだ。
北前船の寄港地として発展した港町の岩瀬地区には、明治期に建てられた廻船問屋の家屋が残る。地元食材を生かした話題のレストラン、ガラスや陶芸の工房なども集まる注目スポットだ。
便利でお得な「ぐるっとグルメぐりクーポン」
路面電車(市内電車)・富山港線の1日乗り放題券と、ます寿司や富山名物と引き換えられるクーポンがセットになったお得なきっぷだ。途中下車の旅を楽しみながら、秋風吹く富山市街を散策しよう。