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露天風呂付き客室の宿でのんびり リブマックスリゾート川治

場所
> 日光市
露天風呂付き客室の宿でのんびり リブマックスリゾート川治

露天風呂付きの本館モダン和室は1泊2食9850円~(※掲載時)。湯口に温泉と水の二つのカランがあり温度を調整できる

自家源泉から毎分約1000㍑の温泉が湧出

「傷は川治(かわじ)、火傷は滝」。滝とは鬼怒川温泉のことで、古くからそれぞれの温泉の適応症をそう評してきた。そんな名湯を客室の露天風呂でひとり占めしながらも、平日2人1室利用で1泊2食9850円~、露天風呂付きロイヤルスイートでも平日1泊2食1万6850円~(2019年12月現在。最新の情報はホームページ等でご確認ください)で過ごせると聞いて、栃木県の川治温泉にやって来た。川治温泉は鬼怒川の支流・男鹿川を挟んで宿が並ぶ谷間の温泉地で、冬は水墨画のような雪景色も見られる。雪見風呂のおまけも付くわけだ。

最寄りの川治湯元駅へは、東京の浅草駅から東武鉄道・野岩鉄道会津鬼怒川線直通の特急リバティで2時間30分ほど。駅から坂道を10分ほど下ると、男鹿川北岸にリブマックスリゾート川治がある。宿の歴史は約300年前の近江屋旅館まで遡れ、2018年に源泉の宿らんりょうをリニューアルしてオープン。本館客室の設えをモダン調にして露天風呂を設置した。

「2本の自家源泉があり、毎分約1000㍑が湧出します。風呂はもちろん、洗面所の湯も駐車場の雪を溶かすのも温泉です」と、支配人。いいことを聞いた。これで遠慮せずに温泉を使えるではないか。

案内されたのは本館モダン和室。10畳の居間にツインベッドが置かれ、川側の次の間に露天風呂がある。湯船は陶器の壺風呂で、カランをひねると木製の湯口から温泉が勢いよく流れ出した。満杯になったところでドボン。ザザァと音を立てて、豪快に湯があふれ出していく。何ともぜいたくだ。

外観
明るい黄色が印象的な建物は6階建て。2階が玄関になっている
リブマックス川治 ロビー
暖炉が置かれたロビー。隣接のラウンジではチェックイン時にコーヒーを提供
露天風呂付き客室
ベッドは寝心地が良いと評判の高いシモンズ製
ロイヤルスイート
本館の露天風呂付きロイヤルスイートでも平日1泊2食1万円台で利用できる

温泉の番人が守る極上の湯を夜も朝も客室で楽しむ

客室露天風呂に加えて、男女交代制の内湯と露天風呂が各一つある。同じ内湯でも「蘭陵(らんりょう)」は野趣あふれる岩風呂、「十三泉(とうさんせん)」は大理石を思わせる白タイルと趣が異なり、いずれも単純温泉がかけ流しだ。源泉は約50度。加水はせず、浴槽に注ぐ湯量で泉温を40度~42度に保っている。

湯量調整を担う第20代湯守の飯塚勇典さんは「少なくても1日4回、浴槽の温度を測ります。水温計も使うのですが、最終判断は左手を湯につけた時の感覚です」と語る。計器の数値よりも人の感覚を優先する。この宿の温泉がことさら優しく感じられる秘密は、そんな気配りにあるのかもしれない。

スケールの大きな貸切風呂(45分3000円)がまたすごい。以前は大浴場だった風呂をそっくり占有できるのだ。3世代家族や友人同士で気兼ねせずに入浴できると好評だ。

食事は朝夕ともにバイキングで、夕食は和洋中華の料理が30品ほど並ぶ。生ビールや各種サワー、ウイスキーなどアルコール飲み放題(90分1800円)も追加でき、温泉で喉が渇いた左党には実にうれしい。料理では川治の郷土料理・鬼子蔵(きしぞう)汁がおすすめだ。ダイコンやゴボウなどの根菜とキノコ類で作るしょうゆ味の汁物で、鬼子蔵という人が仏のお告げに従って病床の妻に食べさせたところ病が完治したという伝説がある。あっさりながらも味に深みがあり、2杯、3杯とお代わりをしてしまった。

その晩はほろ酔いですぐ眠りにつき、夜明け前に目が覚めた。大浴場の朝風呂営業時間までは少し時間がある。が、ニンマリ。再び客室露天風呂に湯を張りながら、好きな時間に温泉につかれる幸せを実感した。

文・写真/内田

1階大浴場
1階大浴場「十三泉」
貸切風呂
貸切風呂「絹」は15時から翌11時まで、夜通し利用できる
バイキング
朝夕食はバイキング会場で

リブマックスリゾート川治

住所:栃木県日光市川治温泉川治11

交通:浅草駅から東武鉄道・野岩鉄道特急で2時間30分、川治湯元駅下車徒歩10分/日光宇都宮道路今市ICから国道121号経由24㌔

TEL:0288-78-0011

(出典 「旅行読売」2020年2月号)

(ウェブ掲載 2020年10月23日)

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Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員