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比布駅【宗谷線】

場所
> 比布町
比布駅【宗谷線】

CMのホームが懐かしい、電飾に彩られる駅

ピンク色の比布(ぴっぷ)駅の駅舎が建て替えられたと聞き、稚内に向かう途中で降りた。

冬の夜の訪れは早い。イルミネーション(12月~3月)で彩られた駅前のシンボルツリーが迎えてくれた。駅舎は、2代前の駅舎の外観を模した造りで、構内には「ピピカフェ比布駅」がある。

1980年代、ピップエレキバンのユーモアあふれるテレビCMで話題となり、多くの観光客が訪れたそうだが時代とともに減り、町の人口減少とも重なり、駅前の商店街も衰退していった。建て替え計画が持ち上がったのはそうした頃。当初はJR北海道がコンパクトな駅舎にする予定だったが、人が集う交流スペースにと町で整備したのが、2016年に完成した現在の駅舎だ。

「世界一大雪山がきれいに見える」とうたう町の片隅で、輝きを放っていた。


文・写真/越 信行


宗谷線は旭川–稚内駅間の約260㌔を結ぶ。前身の旧天塩(てしお)線と比布駅は1898年開業。比布駅へは旭川駅から28分

(出典 「旅行読売」2020年1月号)

(WEB掲載 2022年3月4日)

 


Writer

越信行 さん

神奈川県生まれ。全国の駅を撮り歩く駅旅写真家。月刊旅行読売で「駅舎のある風景」を連載中。著書に「生涯一度は行きたい春夏秋冬の絶景駅100選」(山と溪谷社)など

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