日本橋ゆかりの近江牛と湖国の恵みをフレンチで――ここ滋賀
近江牛のステーキ(ディナーコースロース1万4000円、モモ1万2000円)。
自社牧場の広い牛舎で2年間肥育された近江牛は、美しいサシと適度な柔らかさを備える。火の入れ具合など、阿部料理長の腕がさえる一品
近江商人ゆかりの東京・日本橋は、近江牛ゆかりの地でもある。1954年、日本橋交差点にあった百貨店「白木屋」で開催された近江牛の大宣伝会では、17頭の雌牛が特設ステージでセリにかけられ、精肉の特売会が行われた。これが近江牛ブランドが認知される出発点となった。68年後の今年4月、滋賀県の美味や名品がそろう「ここ滋賀」がリニューアルされ、2階に「近江牛毛利志満日本橋ここ滋賀」がオープンした。近江八幡市に本店を置く、近江牛専門店の老舗の東京初出店。場所はかつての白木屋の向かいだ。
同店では近江牛をフレンチスタイルで楽しめる。腕を振るうのは、フランス料理店「シェ・イノ」の井上旭さんに師事し、都内の有名店でシェフを務めた阿部彰料理長。あずき色の断面が美しい「近江牛のステーキ」は、ディナーコースで供される。ランチメニューの「ビワマスのミキュイ」は、琵琶湖固有種のビワマスを低温調理で仕上げ、彩り豊かなハーブや野菜で引き立てる。「近江合鴨のテリーヌ」は、ワインはもちろん、滋賀県の日本酒ともペアリングを楽しみたい。
近江牛をメーンに据えながら、湖東、湖西、湖南、湖北と、滋賀県の食材の産地を2か月ごとに変えるので、訪れるたびに新鮮な発見があるレストランだ。
「ここ滋賀」はオープン5周年
10月29日(土)で開館5周年を迎える「ここ滋賀」。10月29日(土)から11月6日(日)まで、滋賀県の魅力を発信する多彩なイベントを開催予定。詳しくはHPで。
1階マーケットでは滋賀県内の観光パンフレットが充実。専任の観光コンシェルジュによる案内に加え、毎月4回程度、滋賀への旅行の申し込みもできる。「ここ滋賀」で滋賀県の魅力に触れて、滋賀への旅を予約しよう。
(WEB掲載:2022年10月31日)