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鳥鐵駅印の旅  因美線<鳥取駅― 那岐駅>・智頭急行編<智頭駅― 山郷駅>

場所
> 鳥取市、八頭町、智頭町
鳥鐵駅印の旅   因美線<鳥取駅― 那岐駅>・智頭急行編<智頭駅― 山郷駅>

因幡地方ののどかな山里を走る朱色の因美線各駅停車(キハ47)。河原―国英駅間

駅の御朱印「鳥鐵駅印」の因美線・智頭急行編が2023年4月15日からスタート! 千代川の清流沿いから里山、中国山地を走る鳥取鉄道旅へ出かけよう。

鳥取県が開始した「鳥鐵鐵印」。第4弾「因美線・智頭急行編」のオリジナル駅印(各300円)と鳥鐵駅印帳(1650円)を4か所で販売中

レトロな駅舎を巡り、古社、宿場町へ

鳥取駅を発車した因美線の列車は市街地を抜け、のどかな田園を進む。

鳥取市(白兎海岸)とは異なる白兎伝説が残る八頭町の玄関口・郡家駅で、若桜鉄道が分岐する。河原駅を出ると、梨畑が現れる。鳥取県といえば、「二十世紀」をはじめ、梨の名産地だ。

国英駅付近から清流・千代川を右手に見ながら走る。川面から吹く風がなんとも清々しい。因美線の旅は鳥取平野から中国山地へ、刻々と変化する車窓の風景も魅力のひとつ。鷹狩駅を過ぎると左右の山々が近づき、深緑に包まれた里山の風景へと変わっていく。

ローカル列車は用瀬駅へ。駅からすぐ、千代川の河原で行われる民俗行事「流しびな」が有名だ。駅を出発すると、千代川は車窓左手へと移り、渓流の様相に。杉林が目立ち始め、林業、交通の要衝として栄えてきた智頭に到着する。

因美線(因幡社―用瀬駅間)

「100年駅」にぶらり途中下車

因美線は智頭駅から西へと向かう。

大正時代の1919年、鳥取駅か用瀬駅まで開通した鳥智軽便鉄道が因美線の前身だ。その4年後に開業した因幡社駅、智頭駅は今年、100周年を迎える。昭和初期の1932年、智頭駅―美作河井駅間が完工し、因美線は全線開通した。那岐駅はその時の開業で、中国山地の難所だったことがうかがえる。

一方、智頭急行は智頭駅から南へ延びる。山陰と山陽を結ぶ連絡線として大正時代から計画があったが、1994年、智頭駅と山陽線上郡駅を結ぶ、念願の智頭急行が開通。岡山駅や京都駅発着の特急が快走する。

「ピンク色に塗装した恋山形駅は、全国に四つしかない『恋』が付く駅として、話題を呼んでいます。駅を訪れた皆様の願い事がかないますように」と、笑顔で話す智頭町観光協会・専務理事の河村実則さん。「智頭駅は今年(2023年)、開業100周年。「駅印」集めを楽しみ、森林セラピーや茅葺きの家屋が残る板井原集落など、智頭旅も満喫してください!」と河村さん。

「鳥鐵駅印」を集めながら町歩きを楽しみ、鳥取の自然の恵みを生かした味覚を堪能したい。

智頭急行
智頭急行の特急「スーパーはくと」(智頭-恋山形駅間)
智頭急行
智頭急行の人気イベント列車「あまつぼし」。沿線の美しい夜空をイメージした外装で、里山の風景に映える。地元の木材を使用した車内は、温もりのある造り

因美線・智頭急行編 ~鳥鐵駅印&駅周辺情報~

鳥取駅

鳥取駅
因美線、山陰本線のほか、智頭急行、若桜鉄道が乗り入れる山陰旅の要衝。現在の高架駅舎は1978年築

鳥取駅の駅弁(アベ鳥取堂)

1910年創業。独自の保存方法を開発し新鮮なカニの身が味わえる「元祖 かに寿し」1480円で有名。珍しいあご(トビウオ)を使った「鳥取山陰 あご寿し」980円など、多彩な駅弁を販売。TEL:0857-26-1311

津ノ井駅

津ノ井駅
鳥取市郊外の住宅地にたたずむ

東郡家駅

東郡家駅
1番線のみのホームが国道29号と平行する

郡家駅

郡家駅
駅舎内に八頭町観光協会とコミュニティ施設のぷらっとぴあ・やずが入る

ぷらっとぴあ・やず

ぷらっとぴあ・やず
八頭町の白兎伝説と今年の干支のウサギにちなむ土産品などを販売。ウサギの顔をかたどった願いを結ぶ水引「うさぎ結び」600円が人気。9時15分~18時/12月31日~1月2日休/TEL:0858-72-6007(八頭町観光協会)/郡家駅構内

福本白兎神社

八頭町福本地区の里山に鎮座。古事記の「因幡の白兎」とは異なる、天照大神を兎が道案内をしたという伝説が残る。境内自由/TEL:0858-72-6007(八頭町観光協会)/郡家駅から徒歩15分

河原駅

河原駅
周囲の緑に溶け込 むレトロな木造駅舎

賣沼神社

賣沼神社
古事記の「因幡の白兎」に登場する八上比売神を祀る賣沼(めぬま)神社。大国主命が、八上比売神を訪ねる途中で難に遭った白兎を助け、この白兎が結婚を予言して、そのとおりになった。境内自由/TEL:0858-85-0046(河原城)/河原駅から徒歩1 時間

国英駅

国英駅
かつての駅舎から待合室のみが残る

鷹狩駅

鷹狩駅
植栽や清掃など地域で駅を守る

用瀬駅

用瀬駅
1919年の開業当時の駅舎が今も現役

もちがせ 流しびなの館

鳥取市用瀬地区では、毎年、旧暦3月3日に男女1対の紙雛を千代川に流し、災厄を払う習俗が伝わる。館内では、中世末から現代までの多様な雛人形を展示。9時~17時/水曜休(祝日の場合は開館)、年末年始休/300円/TEL:0858-87-3222 /用瀬駅から徒歩5分

因幡社駅

因幡社駅
無人の駅舎内で国鉄時代から理容店が営業

智頭駅

智頭駅
因美線と智頭急行と二つの駅舎がある。山陰地方では珍しい2路線の乗り換え用連絡口が設置

智頭宿

智頭宿
江戸時代、鳥取と山陽方面を結ぶ智頭街道の宿場町として繁栄。国指定の重要文化財である重厚な石谷(いしたに)家住宅をはじめ、古い街並みが残る。智頭駅から徒歩10分

諏訪酒造

諏訪酒造
1859 年創業、智頭宿唯一の酒蔵。硬度約2度の千代川の伏流水を使用した銘酒「諏訪泉」は、口当たりがよいと評判。これからの季節「夏の純米生“SUICA” 執事ラベル」(右)、「夏の純吟生“EDAMAME” 諏訪娘ラベル」がおすすめ。10時~17時(10月~3月は~16時30分)/年末年始休/TEL:0858-75-3141/智頭駅から徒歩15分

タルマーリー

タルマーリー
智頭宿内にあり、自然の中の野生酵母を使ったパンやビールで話題の店。那岐山の天然水、オーガニック食材など素材にこだわり、丁寧に作っていく。クラフトビール800円や種類豊富な手作りパンを求めて、県外客も多い。カフェと宿泊施設を併設。11時~17時(カフェは~16時)/火・水曜休、冬季休業あり/TEL:0858-71-0139/智頭駅から徒歩10分

土師駅(因美線)

土師駅
小さな待合室のみの駅

那岐駅(因美線)

那岐駅
開業当時の駅舎は月2回、那岐診療所として利用

恋山形駅(智頭急行)

恋山形駅(智頭急行)
”恋がかなう駅”として全国からファンが訪れる。駅の「待愛室」にある自動販売機で人気の絵馬も購入できる

山郷駅(智頭急行)

山郷駅
山郷(やまさと)の名の通り、山あいにある静かな駅

因美線・智頭急行編 鳥鐵駅印帳、鳥鐵駅印の販売所

鳥取県が開始した「鳥鐵鐵印」。第4弾「因美線・智頭急行編」のオリジナル駅印(各300円)と鳥鐵駅印帳(1650円)を4か所で販売中。

■鳥取駅、津ノ井駅、国英駅、鷹狩駅、用瀬駅、因幡社駅

鳥取市観光案内所 ・・・ 鳥取市東品治町111-1(鳥取駅構内)/TEL:0857-22-3318/ 無休/8時30分~17時、12月31日~1月3日は10時~15時

 

鳥取市ふるさと物産館 ・・・ 鳥取市末広温泉町160 日交本通りビル1階(鳥取駅から徒歩5分)/TEL:0857-36-3767/12月31日、1月1日休/9時~19時、1月2日~3日は10時~15時

 

■東郡家駅、郡家駅、河原駅

八頭町観光協会 ・・・ 八頭町郡家648-6 ぷらっとぴあ・やず(郡家駅構内)/TEL:0858-72-6007/12月31日~1月2日休/9時15分~18時

 

■智頭駅、土師駅、那岐駅、恋山形駅、山郷駅

智頭町総合案内所「暮らし屋」 ・・・ 智頭町智頭2067-1(智頭駅前)/TEL:0858-76-1111/12月29日~1月3日休/9時~18時

 

<購入のポイント>

●駅印を購入するには、販売所でその路線を含む乗車券(有効期間内のもの)と鳥鐵駅印帳の持参、提示が必要。


●行きの乗車券は下車する際、乗務員、駅係員の証明を受けると持ち帰ることが可能(ただし、智頭急行は行きの切符を持ち帰る
ことはできない)。

●同じ駅の駅印を2枚以上購入する場合には、購入枚数と同じ数の鳥鐵駅印帳の提示が必要。

●全14駅の鳥鐵駅印を集めて、販売所に持参するとオリジナル特製ポスターを進呈。

鳥鐵駅印「伯備線編」「若桜鉄道編」「山陰本線・西編」も実施中!

米子平野、日野川の眺めが素晴らしい伯備線では、伯耆大山駅から上石見駅までの10駅、昭和の旅情あふれる若桜鉄道では郡家駅から若桜駅までの9駅、日本海と大山の眺めが美しい山陰本線(西編)では、下北条駅から米子駅までの14 駅、それぞれの駅印を販売中。販売所など詳細は鳥取県観光連盟のホームページへ。

◎「鳥取鐵印」の問い合わせ 鳥取県観光交流局観光戦略課 TEL:0857-26-7237

◎鳥取県の観光の問い合わせ 鳥取県観光連盟 TEL:0857-39-2111

 

 

(出典:「旅行読売」2023年7月号)

(WEB掲載:2023年6月10日)

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Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

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