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【中井精也のゆる鉄写真館】伯備線岸本~伯耆大山駅間

場所
> 伯耆町、米子市
【中井精也のゆる鉄写真館】伯備線岸本~伯耆大山駅間

さよなら381系

青空にぽっかりと浮かぶのは、
「伯耆(ほうき)富士」の愛称を持つ伯耆大山。
その手前を颯爽(さっそう)と走るのは、
懐かしい国鉄色を纏(まと)った
特急「やくも号」の381系電車です。
日本最後の国鉄型特急車両として、
長年にわたり伯備(はくび)線を走り続けた381系も、
今年の6 月に定期運用から退き、
僕の大好きなこの風景も想い出になりました。
日本初の「自然振り子式」を採用し
峠と戦い続けたこの車両の技術は、
最新鋭の273系に受け継がれ、
今日も颯爽と峠を駆け抜けています。
40年間、本当にお疲れ様でした。
さよならの代わりに
ありがとう。

※振り子式車両:車両がカーブを通過する際に、車体を傾けることであまり減速することなく通過できるようにした車両のこと。

文・写真/中井精也

1967年、東京生まれ。鉄道写真家。独自の視点で鉄道を撮影し、『ゆる鉄』など新しい鉄道写真のジャンルを生み出した。甘党。著書・写真集に「1日1鉄!」(インプレス)など。2015年講談社出版文化賞・写真賞受賞。

(出典:「旅行読売」2024年9月号)
(Web掲載:2025年5月9日)

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