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【1万円台の名湯】素泊まりで自由気ままに滞在 フォートリート箱根仙石原<仙石原温泉>

場所
> 足柄下郡箱根町
【1万円台の名湯】素泊まりで自由気ままに滞在 フォートリート箱根仙石原<仙石原温泉>

箱根の自然と一体になれる大浴場。窓越しに広がる山並みを眺めながら、名湯に癒やされる

地元食材で自炊、箱根の旬を楽しむ宿

観光客でにぎわう箱根湯本の中心部から、車で山道をくねくねと上ること30分。視界が大きく開け、広々とした高原に出た。台ヶ岳(だいがたけ)の麓に広がる仙石原は、秋には幻想的なススキの草原が広がり、ポーラ美術館や箱根ガラスの森美術館など著名な美術館が点在する、箱根でも人気のあるエリアだ。

ふと見上げれば、大涌谷(おおわくだに)から湯気がもうもうと立ち上り、「ああ、箱根に来たのだ」と心が躍る。そんな高原リゾートの一角に、フォートリート箱根仙石原はある。歴史ある名湯の多いこの地において、仙石原温泉は古くから「傷を治す湯」として湯治客に愛されてきた。

「かつて石膏泉(せっこうせん)とも呼ばれたカルシウム─硫酸塩冷鉱泉の湯は、透明でさらりとした肌触りです」と支配人の大宅(おおや)さんは語る。実際に湯に身を沈めてみれば、刺激は驚くほど少なく、体の芯からじんわりと温まっていく。湯から上がってもしばらく、その感覚が続いた。

「食事の提供も可能ですが、素泊まりを選ばれるお客様が多いですね」。大宅さんの言葉に、この宿の魅力が詰まっている。客室にはキッチンや大型冷蔵庫、調理器具が一通りそろい、長期滞在にも対応できる。食材の調達も自由だ。夕食付きプランを選べば薬膳鍋の材料を用意してもらえるが、近くのスーパーで箱根の山の幸や相模(さがみ)湾の新鮮な魚介類を買い出してくるのも楽しい。旅館でも別荘でもない、「箱根に暮らす」感覚の滞在。それがこの宿の醍醐(だいご)味だろう。

部屋はすべて南向き。大きな窓からは、仙石原や大涌谷の絶景を一幅の絵画のように楽しめる。テーブルに料理を並べ、この景色を独り占めしながら味わう—それだけで、何か特別なことをしているような気分になる。

2.外観.jpg
高台にあるので眺めが最高!

3.窓からの眺望.jpg
客室の窓外に広がるのは、箱根中央火口岳の大パノラマ

4.客室.jpg
セミダブルのベッドが二つと大きなリビングが特徴のスタンダードルーム

夜、再び湯につかり、自然と調和したラウンジへ。蔵書の棚から一冊を抜き取り、フリードリンクのハーブティーを片手にページをめくる。時間の感覚が薄れていくような、静かなひとときが流れる。

必要以上のサービスがない分、過ごし方は自分次第。その自由さが気に入り、繰り返し訪れる人が多いというのもうなずける。明日の朝食はどこのカフェにしようか。そんなことを考えながら、ハーブティーを一口飲んだ。

6.トマト鍋.jpg
夕食に薬膳鍋コースを頼める

5.大名そば.jpg
すすき野原にある「そば処 穂し乃庵」も送迎付きで利用できる。大名そば1320円

箱根てゑらみす

箱根湯本駅前にあり、3人の「おじさま」が目印のティラミス専門店。ボトルティラミス(写真左1個580円~、3個セット1710円)は、地元で焙煎(ばいせん)されたコーヒー豆や北海道産のマスカルポーネを使用した本格派で、滑らかな口どけと優しい甘さが魅力。箱根ゆかりの偉人を描いたかわいい瓶や、ランタン型のパッケージがおしゃれでお土産にも喜ばれそう。プレーンやいちご、抹茶などのほか季節限定メニューも。
■10時~17時/水曜(祝日は営業)、年末年始休/箱根登山電車箱根湯本駅から徒歩2分/TEL:0460-85-5893

8.ティラミス.jpg

ティラミス写真差し替え.jpg

文・写真/阪口 克ほか


フォートリート箱根仙石原
TEL:0570-018-888
住所:箱根町仙石原1290

料金(税込み)
素泊まり 平日8950円~/休前日1万3350円~
1泊朝食 平日1万50円~/休前日1万4450円~
1泊2食 平日1万3350円~/休前日1万7750円~
※1人1室利用の場合は素泊まりのみで1万2250円〜

客室:全20室
泉質:カルシウム―硫酸塩冷鉱泉
日帰り入浴: 不可
交通:箱根登山電車箱根湯本駅からバス25分、俵石・箱根ガラスの森前下車徒歩15分/東名高速御殿場ICから11キロ

もっとお得に!
滞在中に外食したい人には送迎付きのレストランを紹介してもらえる。デリバリーの注文も可能。

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※記載内容はすべて掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年5月号)
(Web掲載:2026年4月27日)


Writer

阪口 克 さん

奈良県出身。航空会社機内誌や、多くのアウトドア雑誌で取材と撮影を担当する。オーストラリア大陸1万2000キロを自転車で一周し、帰国後フリーランスに。自宅は家族・友人とDIYで建築。旅と自然の中の暮らしをテーマに活動。著書に「家をセルフでビルドしたい」(草思社文庫)「冒険食堂」(ヤマケイ新書)「焚き火のすべて」(草思社)など。

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