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【絶景&グルメ 観光列車の旅】五感で楽しむ自然の息吹、トロッコ列車で渓谷の涼を わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」

場所
【絶景&グルメ 観光列車の旅】五感で楽しむ自然の息吹、トロッコ列車で渓谷の涼を わたらせ渓谷鐵道「トロッコわたらせ渓谷号」

緑豊かな渓谷沿いを走る「トロッコわたらせ渓谷号」

トロッコに揺られながら、涼を感じる鉄道旅

栃木・日光市と群馬・沼田市の県境、標高2144メートルを誇る日本百名山の一つ、皇海(すかい)山に源を発する渡良瀬川。群馬県みどり市の平野部までの山間部は峡谷が続く景勝地として知られる。そこを走るわたらせ渓谷鐵道は、すがすがしい風を楽しめるトロッコ列車が人気だ。トロッコに揺られながら、涼を感じる鉄道旅へ出かけた。

旅の始まりは大間々(おおまま)駅。ホームに立つと、低く腹に響くエンジン音が聞こえてきた。客車を引くのはディーゼル機関車。発車前から旅情は高まる。「トロッコわたらせ渓谷号」は4両編成で、1・4号車はエアコンの効いた普通車両。中央2・3号車が窓ガラスのないトロッコ車両で、テーブル付き4人掛け席が通路両側に並んでいる。どちら側の席も渓谷を間近で楽しめる。

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吹き抜ける川風が心地良いトロッコ車両

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機関車は日により「DE10-1537」または「DE10-1678」が運行

出発した列車は渡良瀬川の渓谷へと寄り添うように進む。車内を風が通り抜ける。木々の匂い、車輪とレールがこすれる音、トンネルに入る瞬間の冷たい空気……、窓ガラスのないトロッコ車両ならではの時間が流れる。

途中、4分停車した神戸(ごうど)駅構内には、東武鉄道の特急「けごん」の車両を使った「列車のレストラン清流」がある。事前に予約しておくと、トロッコ車内で駅弁を受け取れるのがいい。

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地元のマイタケを使った料理などを味わえる「トロッコ弁当」1200円

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甘辛いタレをまとった特産「やまと豚肉」のうまみがご飯によく合う「やまと豚弁当」1200円

神戸駅を後に、再び列車は渓谷沿いに北上していく。沿線で最も長い全長5242メートルの草木トンネルを抜け、沢入(そうり)駅を過ぎると、列車は大きく弧を描く「坂東カーブ」に差しかかる。

「このカーブからの眺めは特にきれいですよ」と車掌の斎藤真寿美さんが教えてくれた。河原には白い御影石が点々とし、対岸には山並みが幾重にも重なっている。「ただ、野生動物も多いので気を付けないと」。そう聞いて森の奥に目を凝らすと、木々の間を猿が駆けていった。非日常な出来事に、得した気分になる。

次第に車窓は渓谷美から足尾の町並みへと変わり、トロッコわたらせ渓谷号の終着、足尾駅に到着した。駅前から続く道沿いに、古い商店や社宅跡が残っていた。山に囲まれた町には、日本有数の鉱山でにぎわった時代の面影が漂う。静かな空気の中を歩いていると、五感を騒がせたトロッコ列車の余韻がまだ体に残っているのを感じられた。

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トロッコ車内では、車掌の渡邉由博さん、斎藤真寿美さんがオリジナルグッズを販売

文・写真/阪口 克

沿線観光

駅の天然温泉 水沼の湯

2025年4月にオープンした水沼駅直結の温泉施設。露天風呂からは荒神山の雄大な景色を望める。泉質は塩化物泉で、とろりと肌に優しい湯が特徴だ。ソファベッドが並ぶくつろぎスペースも快適。食事処では、上州名物「おっきりこみうどん」(1408円)や「赤城鶏と山菜五目釜めし」(1518円)なども味わえる。
■7月24日まで15時〜20時(土・日曜、祝日は10時〜)/無休/平日1350円・休日1550円/群馬県桐生市黒保根町水沼120-1/わたらせ渓谷鐵道水沼駅からすぐ/TEL:0277-46-9071

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🚊トロッコわたらせ渓谷号🚊

◉運行区間:大間々―足尾(約1時間30分)
◉運行日:土・日曜を中心に1日1往復。お盆は平日も運行
◉料金:乗車券940円(大間々−足尾)+トロッコ整理券520円
◉予約方法:乗車日の1か月前の11時からわたらせ渓谷鐵道相老駅・大間々駅・通洞駅、インターネット、主な旅行会社、ローソン・ミニストップなどで販売
◉問い合わせ :わたらせ渓谷鐵道 TEL:0277-73-2110
🚊公式サイトは👉こちら

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※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2026年7月号)
(Web掲載:2026年8月1日)


Writer

阪口 克 さん

奈良県出身。航空会社機内誌や、多くのアウトドア雑誌で取材と撮影を担当する。オーストラリア大陸1万2000キロを自転車で一周し、帰国後フリーランスに。自宅は家族・友人とDIYで建築。旅と自然の中の暮らしをテーマに活動。著書に「家をセルフでビルドしたい」(草思社文庫)「冒険食堂」(ヤマケイ新書)「焚き火のすべて」(草思社)など。

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