八重山で過ごす島時間【3日目】
赤瓦屋根の家並みを巡る
八重山でもう一つ、訪れたい島があった。いかにも沖縄らしい赤瓦屋根の古い家並みが残る竹富島だ。
最終日は再び離島ターミナルから船に乗り、島へ渡る。往復1340円、約10分の手軽な渡船だ。竹富島の入島料は300円(任意)。環境保全などに使われている。
周囲9・2㌔の島は歩いて周るには少し大きく、レンタサイクルが便利。レンタサイクルを利用すれば島の主要スポットを効率よく周れる。
白砂の美しいコンドイ浜、夕日の名所の西桟橋、赤瓦屋根の古い家並みが残る集落を、海風を感じながら巡った。水牛車でのんびり巡るのもいい。
竹富島には食事処がいくつかあるが、石垣島に戻り昼食をとることにした。
地元客に人気のなかよし食堂へ。1976年創業。明るい姉妹二人が中心となって家族で経営している。さっそく、八重山そばを注文した。あっさりした豚骨スープに、甘辛く煮た細切り豚肉と八重山かまぼこ、小ねぎのトッピングという八重山そばは、食べ飽きない優しい味わいだった。
近くには八重山最古の寺院・桃林寺や権現堂、国指定重要文化財の古民家・宮良殿内もあり、八重山の歴史に触れることができる。
また、石垣島で土産を買うなら市街地にあるユーグレナモールがおすすめだ。日本最南端のアーケード商店街には、「ちんすこう」などの銘菓をはじめ、泡盛、小物類など島の土産がずらりと揃う。
肉や野菜など地元の食材が並ぶ公設市場も訪ねてみたい。
旅の最後に、伝統織物の花織みんさを作るみね屋工房へ向かった。
花織は五つと四つの花弁模様には「いつの世も一緒に」いられるようにという願いが込められいる。
機織り体験では、スタッフが丁寧に織り方を教えてくれるので、初めてでも気軽に楽しめる。30分ほどの体験で作った小さな花織みんさを旅の思い出に携えた。
八重山の手仕事に触れるなら、石垣焼窯元を訪ねるのもいいだろう。
石垣焼は、ガラスと陶器を融合させた難しい技術が詰まった焼物。石垣島の海のような深い青と星空のような模様が現れた器は、吸い込まれるような美しさだ。「石垣ブルー」の器を、八重山旅の土産にするのもいい。石垣焼窯元では陶芸体験教室も開催している。
八重山には訪ねたい島、体験したいことがまだまだある。次の旅は何をしようか、帰りの機内で早くも思いを巡らせた。
施設の紹介
なかよし食堂/TEL 0980-82-3887
みね屋工房 伝統手織工芸館/TEL 0980-83-0039
石垣焼窯元/TEL 0980-88-8722
【航空機】
南ぬ石垣空港へ
東京(羽田)から約3時間30分、(成田)から約4時間/名古屋(中部)から約3時間5分/大阪(関西)から約2時間45分/福岡から約2時間15分/那覇から約1時間 ※与那国島へは石垣空港から約35分
【船舶】
石垣港から各島へ
竹富島へ約10分/小浜島へ約30分/西表島へ約40分/波照間島へ約1時間/与那国島へ約4時間
観光の問い合わせ 八重山ビジターズビューロー TEL 0980-87-6252(平日8時30分~17時30分)※土・日曜、祝日休
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この企画は、沖縄県の協力のもと、制作しました。
(出典 「旅行読売」2020年1月号)
(ウェブ掲載 2019年12月2日)