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八重山で過ごす島時間【2日目】

場所
> 石垣市、竹富町
八重山で過ごす島時間【2日目】

太古の自然が残る西表島へ

八重山諸島は石垣島・竹富島・西表島・与那国島などの島々からなり、石垣港離島ターミナルから各島へ渡れる。

翌朝は桟橋から船に乗り約40分、世界自然遺産の候補地である西表島に降り立った。島には南北に二つの港があるが、選んだのは往復3500円の大原港。同じ港から出航する仲間川マングローブクルーズに参加するためだ。

仲間川 サキシマスオウノキ
サキシマスオウノキの根はカーテンのひだのようだ

ボートで仲間川に入ると、さっそく両岸にマングローブ林が現れた。

幹から何本もの根が水中に伸び、一面を覆う風景には圧倒される。折り返し地点で上陸し、鬱蒼とした森の中を進むとすぐ、薄く幅広い根が特徴的な巨木がそそり立っていた。

「サキシマスオウノキです。推定樹齢は400年」。ガイドの解説に耳を傾けながら古木を仰ぐ。多くが伐採されたそうだが、この木はマングローブ林の奥でひっそりと生き続けている。

西表島の深部に少しだけ触れた気がした。下船後、東部にある由布島へ向かった。

 

由布島 水牛車
西表島から水牛車に揺られて由布島へ渡る

干潮時なら歩いて渡れるほどの浅瀬の先にある由布島へは、水牛車で渡るのが定番。往復の水牛車と入園料セットで1760円だ。

のんびり歩みを進める水牛車に乗っていると、御者が三線を奏でつつ沖縄民謡を歌ってくれた。穏やかな時間を波音が包む。

由布島 亜熱帯植物園
由布島では亜熱帯の動植物を観賞できる

島全体が亜熱帯植物園になっている小さな由布島を散歩した。亜熱帯の動植物を見ながら散策し、カフェでひと休み。そして、また散策へ。気の向くままに過ごす、まさに「島時間」がここにはあった。

満たされた気持ちで夕刻の石垣島へと戻った。

焼肉大城
大城さんが目利きした石垣牛を提供する

高級牛と世界が認めた星空

この日の夜は、楽しみにしていたブランド牛の夕食。A5等級の石垣牛のみを扱う「炭火焼肉 大城」へ。

オーナーシェフの大城均さんは、「最高の石垣牛を出したくて店を開いた」という。塩漬けサーロイン(130グラム3850円)を七輪で焼く。脂がとろけ、炎が上がり熱が通る。肉質は脂が多すぎず、しっかりとした食感がいい。ハンダマ(水前寺菜)など島野菜も食べ放題だ。

石垣島星空ツーリズム
星空観察ツアーでは、横になってリラックスしながら夜空を眺める

食後は離島ターミナルからオープンエアーのバスに乗り、星空観察ツアーの 一 つに参加した。ウージ(サトウキビ)畑の中にある観察場所で、リクライニングチェアに寝転び空を見上げる。

八重山諸島は国際的な機関により、「星空保護区」に日本で初めて認定された。12月、1月のツアーは休みだが、繁華街を離れれば、降るような星空に出合える。

「あそこに固まって光るのはプレアデス星団、七つ星のすばるです。肉眼では6個まで見えるかな?」。貸し出された双眼鏡をのぞくと、七つの星がきれいに見えた。新月に近いほど星が見えやすいが、月夜の月光浴ツアーも心洗われる。

レーザーポインターで夜空を指し示しながら、石垣島で見える星や物語を静かに語る。その調子が心地良く、星空の下で安らいだ。今夜はいい夢が見られそうだ。

いしがき島 星ノ海プラネタリウム
石垣港離島ターミナル内にある「いしがき島 星ノ海プラネタリウム」(写真提供:いしがき島 星ノ海プラネタリウム)

雨でも石垣の星空を堪能できる

2019年7月に石垣港離島ターミナル内に誕生した「いしがき島 星ノ海プラネタリウム」。ペアシートもあるドームは超高解像度のプロジェクターを備え、美しいデジタル映像やCG映像を投影する。八重山の星の紹介番組をはじめ、時間帯により三つの作品を公開中だ。

八重山で過ごす島時間【3日目】に続く。

施設データ

仲間川マングローブクルーズ/TEL0980-85-5304

石垣島 星空ファーム(星空ツーリズム社)/TEL0980-87-5790

焼肉 大城/TEL0980-83-6008 

いしがき島 星ノ海プラネタリウム/TEL0980-87-9945

【航空機】
南ぬ石垣空港へ
東京(羽田)から約3時間30分、(成田)から約4時間/名古屋(中部)から約3時間5分/大阪(関西)から約2時間45分/福岡から約2時間15分/那覇から約1時間 ※与那国島へは石垣空港から約35分

【船舶】
石垣港から各島へ
竹富島へ約10分/小浜島へ約30分/西表島へ約40分/波照間島へ約1時間/与那国島へ約4時間

観光の問い合わせ 八重山ビジターズビューロー

TEL 0980-87-6252(平日8時30分~17時30分)※土・日曜、祝日休

読売旅行八重山ツアーはこちら

この企画は、沖縄県の協力のもと、制作しました。

(出典 「旅行読売」2020年1月号)

(ウェブ掲載 2019122日)

Writer

旅行読売出版社 メディアプロモーション部 さん

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