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横浜発の豪華列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」で南伊豆へ(1)

場所
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> 下田市
横浜発の豪華列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」で南伊豆へ(1)

車窓の景色と料理をじっくり味わう。豪華な車両は、アルファ・リゾート21の車体を改装している

鉄道旅+贅を尽くした空間とおもてなし

記憶に残る旅になる、という予感があった。20177月の運行開始以来、贅(ぜい)を尽くした空間ともてなしで人気を集める、ザ・ロイヤルエクスプレス。横浜駅と伊豆急下田駅を結ぶ豪華列車には、伊豆での宿泊と観光がセットになった「クルーズプラン」と、「食事付き乗車プラン」が用意されている。後者の横浜発のプランを選んで申し込む。当日までの時間も、旅への期待を膨らませるようだ。

乗車当日、横浜駅に到着後、向かう先はホームではない。まずは地下2にあるザ・ロイヤルカフェヨコハマへ。クルーから行程の説明を受け、コーヒーを飲む。出発時間を知らせるベルが鳴り、クルーの先導でホームに移動。7番線ホームで対面した列車は、ロイヤルブルーで輝いている。

ザ・ロイヤルエクスプレス外観
東急と伊豆急行が運行するザ・ロイヤルエクスプレス(写真提供/東急株式会社)
ザ・ロイヤルカフェヨコハマ
出発前は乗客専用となるザ・ロイヤルカフェヨコハマ
ザ・ロイヤルカフェヨコハマ店内
ザ・ロイヤルカフェヨコハマで出発前のひとときを過ごす

デザイン性にあふれる移動空間

車両は8両編成で定員約100人。設計・デザインは、豪華寝台列車「ななつ星 in 九州」をはじめ、各地で観光列車を手掛けてきた水戸岡鋭治(みとおかえいじ)氏だ。車内に足を踏み入れると、「最高の素材と技術の粋(すい)が散りばめられた移動空間は、人々に感動を与える舞台」という言葉を肌で感じられる。

今回利用するゴールドクラスは1車と2号車。座席は2号車の中ほど、進行方向に向かって左の海側だった。ウォールナットなど木材をふんだんに使用した2号車には、窓に向かった横並びの席や、4人掛けのボックスシートもある。席に着くと、まもなく発車。 ホームで多くの駅員が見送ってくれる。ウェルカムドリンクにスパークリングワインを選べば、およそ3時間の旅が、華やかな香りとともに始まった。

ザ・ロイヤルエクスプレス5・6号車
5・6号車にはピアノが設置されており、生演奏が食事の時間を盛り上げる
ザ・ロイヤルエクスプレス8号車
8号車のライブラリー
ザ・ロイヤルエクスプレス1号車
展望客室とファミリーシートに分かれている1号車

静岡の山海の幸が詰まったランチ

横浜から熱海までは東海道線を走る。発車して20分ほど経ったところで、料理が運ばれてきた。ゴールドクラスのランチは2段のお重で提供され、上の段に彩り豊かな山海の幸、下の段に桜海老ごはんが盛り込まれている。フリーのドリンクメニューは伊豆エールをはじめ、静岡らしい品ぞろえ。温かいスープが付くのもうれしい。

「豆乳スープには静岡産のワサビが入っています」とクルー。まろやかで 濃厚なスープに、ワサビが利いている。ワカサギのエスカベッシュ、ブラックタイガーのピカタ、イイダコの煮込み ……。スペイン風の魚介料理を味わううち、小田原駅を通過し、海が近づいてきた。美しいブルーの車窓は根府川(ねぶかわ)駅辺りまで続く。「この先の宇佐美から伊東にかけても、海がきれいに見えますよ」と、伊東市川奈出身のクルーが教えてくれた。

今回乗車したプランの食事は、静岡県出身の料理人、山田チカラ氏の監修。氏が日本で広めたエスプーマ(ペイン語で泡)料理も登場する。デザートの「静岡産メロンのエスプーマ」 は、みずみずしいメロンの果肉となめらかなエスプーマ、アイスクリームとスポンジが一体となり、感動的な味わい。「季節によって果物が変わりますが、クルーの間でもメロンが一番人気です」とクルーも笑顔だ。

ワンランク上のプラチナクラスでは、食堂車で生演奏を聴きながらコー ス料理をいただくそう。20197月からは料理の監修者が増え、プランごとに3種の料理が楽しめるように。次の機会に試してみたい。

文/内山沙希子 写真/齋藤雄輝

 

横浜発の豪華列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」で南伊豆へ(2)へ続く

ザ・ロイヤルエクスプレスお重
「食事付き乗車プラン」のゴールドクラスで出される二段重(料理の内容は時期により変わる場合あり)
ザ・ロイヤルエクスプレスエスプーマ
静岡産メロンのエスプーマ食材をムース状にするエスプーマ料理

(出典「鉄道の旅2020」)

(ウェブ掲載 2020年6月1日)

 

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Writer

内山沙希子 さん

京都生まれ。本や雑誌を作る仕事を求め、大学在学中に上京。その後、美術館やレストラン、温泉宿、花名所、紅葉名所等のガイドブックを中心に、雑誌や書籍の企画・編集に携わる。2017年頃から月刊「旅行読売」で原稿の執筆を開始。「旅行読売」での取材を通して、鉄道旅に目覚めるかどうかは未知数。