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宮古ブルーに包まれ、離島の空気に浸る

場所
> 宮古島市
宮古ブルーに包まれ、離島の空気に浸る

伊良部島と宮古島を結ぶ伊良部大橋。全長3540㍍、無料で渡れる橋としては日本一長い

新しい下地島空港にLCCが就航

成田空港から3時間、飛行機は海に突き出た下地島(しもじしま)空港の滑走路に滑り込んだ。空港ターミナルの入り口には、南の島の色鮮やかな花々が咲き、その先には風通しのいい木造りの到着ロビー。南国の光をあび、早々にリゾート気分になった。

下地島空港は2019年3月に宮古空港に次ぐ新たな宮古島の玄関口としてオープンし、LCCが就航した。成田空港からの最安値は6990円。これまで手が届かなかったリゾートの島を安い直行便が引き寄せたようで、宮古島は一気に注目の島となった。

空港から宮古島へは伊良部(いらぶ)大橋を渡って行く。橋のたもとまで来て目を見張った。橋の両側は紺碧(こんペき)の海。感嘆して海の広がりを眺め渡すと、水平線がたわんで見える。

宮古島車窓
伊良部大橋を渡る

新しいホテルやレストランが続々オープン

ホテルも続々と建設されている。予約を入れたホットクロスポイント サンタモニカ(旧ホテルシーブリーズカジュアル)も2017年オープンの新しいホテル。南部の100万坪の敷地に、異なるタイプの複数のホテルと20軒ものレストランを有するリゾート、南西楽園リゾートの中にある。繁忙期でなければ1 室(2人まで)朝食付きで1万数千円と、リーズナブルに泊まれる。 

 「お母さんにプレゼントだと、母娘でいらっしゃるお客様もいます。記念日だから、海の見えるレストランを予約して、お料理は奮発しようといった方も多いです」と、ホテルのスタッフ。シギラビーチやリゾート内のホテル、レストランを回る巡回バスにも無料で乗車でき、優雅な気分で過ごせるのもうれしい。

シギラビーチ
シギラビーチ。マリンアクティビティーの用具もレンタルしている
ウミガメ
運がよければウミガメに出会えるというビーチも多く、インストラクター付きのツアーもある

島の味や島唄ライブを楽しむ平良の夜

宮古島一番の繁華街、平良(ひらら)にはビジネスホテルも多い。島の味や島唄ライブを楽しみたいと、2日目は平良に泊まることにした。

西里通りに残る昭和の街並みをのんびり歩くのもいい。一方で、斬新なデザインの雑貨店も増えている。海や草木を絵柄にした手ぬぐいが目に留まり、思わず戸を開けたのは下里通りのDESIGN MATCH(デザイン マッチ)。小物やアクセサリーなどもあり、見ているだけで楽しい。

宮古島といえばマンゴー。郊外には、農園に併設されたカフェもある。すくばりテラスは宮古空港から車で5分ほど。7月中旬から9月始めの収穫時期には、採れたてのマンゴーを味わえる。

島唄を聞かせる居酒屋は平良に7軒ある。中でも、宮古の民謡にこだわって演奏しているのが、島唄居酒屋 喜山(きやま)だ。

「今年こそは豊作になりますようにと、つらい労働を紛らわすための労働歌も多く、人が人に歌い継いでいったんです」と店主の邊土名(へんとな)清志さん。ライブは1日2回、宮古民謡の第一人者、與那城(よろしな)美和さんの歌声は、素朴で懐かしく、哀調を帯びているが温かい。その日に獲れた新鮮な魚や自社農園の野菜を使った料理はどれも文句なし。「おばあが作っていたつまみの味」だという「島だこの宮古味噌炒め」は、なるほど泡盛にピッタリの味だ。

手ぬぐい
DESIGN MATCHの店内。巾着袋やステッカーなど商品は多彩
マンゴスイーツ
すくばりテラスのマンゴージュースとマンゴープリン
喜山
喜山では宮古牛にぎり、宮古島珍味4品盛りなど地元の味を楽しめる

伊良部島の佐良浜漁港で漁師めしを味わう

時間に余裕があれば、ぜひとも伊良部島に足を延ばしたい。沖縄県産のカツオの8割を水揚げしているという佐良浜漁港では、運がよければ水揚げ風景が見られる。伊良部漁協直営のおーばんまい食堂では、鮮度抜群の魚を刺し身や丼などで提供している。 

「宮古島は昔ながらの島のスタイルが今でも残っています。体験を通じて、離島の雰囲気を感じてもらえたらと思っています」

こう話すのは「宮古島ひととき さんぽ」でツアーを手がける中村良三さん。島の人と触れ合いながら、魚さばきやとうふ作りなどを体験するツアーも行っている。

盛りだくさんの島旅だった。が、たゆたう島の時間に体と心を浸すには、日程が足りない。絶対また来る、と心に決める旅だった。 

文/高崎真規子

海鮮丼
おーばんまい食堂の海鮮丼

宮古島

交通:成田空港から下地島空港まで3時間。宮古空港へは、羽田空港から3時間(JAL・ANA)、関西空港から2時間10分(ANA)、中部空港から2時間30分(ANA)、那覇空港から50分(JAL・ANAなど)

問い合わせ:TEL0980・73・1881(宮古島観光協会

(出典 「旅行読売」2019年8月号)

(ウェブ掲載 2020年8月3日)

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Writer

高崎真規子 さん

昭和の東京生まれ。80年代後半からフリーライターに。2015年「旅行読売」の編集部に参加。ひとり旅が好きで、旅先では必ずその街の繁華街をそぞろ歩き、風通しのいい店を物色。地の肴で地の酒を飲むのが至福のとき。本誌連載では、大宅賞作家橋本克彦が歌の舞台を訪ねる「あの歌この街」、100万部を超える人気シリーズ『本所おけら長屋』の著者が東京の街を歩く「畠山健二の東京回顧録」を担当。著書に『少女たちはなぜHを急ぐのか』『少女たちの性はなぜ空虚になったか』など。