知多半島の沖合2㌔、日間賀島へ海の幸三昧の週末小旅行
島の東部にある「恋人のブランコ」。爽やかな風が吹き抜け、いつまでもこの場所にいたくなる
島の外周道路をぐるり一周歩く
最果ての離島や南国の島は魅力的だけど、予算や時間に余裕がない......。でも島旅気分にひたりたい! そんな時にぴったりなのが、知多半島の先端からわずか2㌔に位置する日間賀島(ひまかじま)だ。名古屋から鉄道と船で1時間20分。週末の小旅行感覚で訪ねた。
「僕らが子どもの頃、ここは海だったんですよ」と語るのは、網元の宿 中平の若旦那。面積1平方㌔足らずの島には不似合い? な広い外周道路の海沿い部分は、海の上に造られたという。
外周道路を一周するのに、ゆっくり歩いても2時間ほど。港の周辺でレンタサイクルも借りられるが、ゆったり流れる島の時間を体感したくて、のんびり歩くことにした。
高速船が着く西港の北に広がるサンセットビーチは、その名の通り夕日の名所。昼間の砂浜は白く輝いている。島の北側には新井浜港、北港などがあり、たくさんの漁船が並んでいる。カーフェリーの発着場があるのは北港だ。
それにしても多いのが、原付バイクで走り回る人の姿。実は日間賀島は、面積に対する原付バイクの保有率が日本一なのだ。確かに宿が集まる一角の道は狭く、原付バイクでないと食材を運ぶこともままならない。
「タコとフグの島」はインスタ映えスポットが点在
日間賀島資料館に寄ってから、インスタ映えスポットとして人気の「恋人のブランコ」を目指す。見晴らしがいい高台の木に結ばれたブランコは、海に向かって飛び出していくかのようだ。ブランコ から近いサンライズビーチの監視塔もインスタ映えスポット。青空と監視塔の白のコントラストが鮮やかで、確かにこれは絵になる。
西港と同じく高速船が着くのが東港。西港同様にタコのオブジェがそびえる。ここにある信号機は愛知県の島で唯一のものだ。
ほどよい疲れを感じながら網元の宿 中平(なかへい ☎️0569・68・2013 )へ。タコとフグ(シーズンは10月~3月)が名物で、「多幸の島、福の島」がうたい文句の日間賀島は、地魚も美味。網元の宿ならではの豪華で豪快な料理は、写真をご覧いただければ一目瞭然。期待を裏切らないものだった。
文・写真/高橋伸和
日間賀島
アクセス:名鉄名古屋駅から名鉄河和線で47分、河和駅下車。徒歩5分(無料バスあり)の河和港から高速船で20分 ※伊良湖港や師崎港からの船便もあり/南知多道路美浜ICから3㌔で河和港。または南知多道路豊丘 ICから5㌔で師崎港
問い合わせ:TEL0569・68・2388(日間賀島観光協会)
(出典 「旅行読売」2019年8月号)
(ウェブ掲載 2020年8月6日)