旅館内にあん肝ラーメン専門店を開業
「新型コロナに負けないぞ」とこだわりの味で勝負
新型コロナウイルスが経済に大きな打撃を与えている。中でも観光業界は深刻で、茨城県北茨木市の「まるみつ旅館」3代目社長の武子能久(たけし・よしひさ)さんは、「4月、5月の売り上げは前年比で約9割減。崖っぷちの状態でした」と振り返る。
その武子さんが「コロナとの戦いは長期化必至。収束するのを待ってはいられない」と打ち出したのが、あん肝ラーメン専門店「麵屋まるみつ」の開業だった。
まるみつ旅館は「あんこうの宿」を名乗るほどアンコウ料理にこだわった和風旅館。観光客が激減した東日本大震災後からアンコウに特化した特徴ある宿づくりに着手した。2015年には「あんこう研究所」を設立し、商品開発に取り組んできた。あん肝ラーメンもその一つで、「地元のイベントに出したら大人気なので、これならいける」と専門店の開業に踏み切った。
麵屋は8月31日までの期間限定営業の予定で始めたが、好評につき、期間延長も決まった(「最低でも2020年いっぱいは続けたい」と武子さん)。
武子さんが呼びかける。「崖っぷちに立たされた宿が本気で取り組んだラーメンをぜひ食べに来てください」
麵屋まるみつの営業時間は11時~14時、月曜休(当面)☎0293・46・0569
(旅行読売2020年9月号)