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夏の北関東で個性的な鉄印求めて海辺から山あいへ(2)

場所
夏の北関東で個性的な鉄印求めて海辺から山あいへ(2)

真岡鐵道の鉄印は真岡駅で購入できる

SLの形を模した駅舎の真岡駅へ

もう一つの目的である真岡鐵道へは鹿島臨海鉄道で水戸駅まで行き、JR水戸線の下館(しもだて)駅へ向かう。

下館駅の1番線は真岡鐵道の発着ホームで、1両編成の気動車が待っていた。真岡鐵道といえば「SLもおか」が有名だ。7月中旬からは土・日曜限定、1日1往復だが運行が再開された。青々とした稲やトウモロコシの葉が風にそよぐ農地、美しい山容の筑波山を眺めつつ、6駅目の真岡駅で降りる。SLを模した巨大な駅舎がユニークだ。

鉄印は改札を出て、丸窓が残る出札口で販売していた。真岡鐵道の鉄印はカラフルなデザインだ。考案者の営業課・富岡有光さんは 「赤、緑、黒、茶の4色にはそれぞれ意味があり、当社の車両を表現しています」と胸を張る。赤はディーゼル機関車、緑は気動車、黒は蒸気機関車、茶は蒸気機関車の客車を表しているそうだ。

さりげなく下側に入っている三つのマークも然り。1988年創業時の車両に描かれたロゴマークで、山と田んぼと川を意味している。鉄印のデザインから、各社の歴史や特徴を読み解くのも楽しみの一つといえそうだ。

真岡駅では隣接の「SLキューロク館」にも立ち寄りたい。館内には大正期を代表する9600型、屋外にデゴイチことD51形のSL2両が展示されている。どちらも圧縮空気で自走し、土・日曜、 祝日には1日3回、9600形が100メートルほど走行。車掌車との連結走行も見られる。汽笛を高らかに鳴らして走り出すSLの姿を想像するだけで、胸が高鳴る。次回は週末に訪ねることにしよう。

文・写真/内田 晃

「鉄印帳」とは?

SLもおか
七井―益子駅間を走るSLもおか。乗車には乗車券とSL整理券が必要(写真/真岡鐵道)
真岡鐵道 鉄印
「会社の歴史を鉄印に込めました」と真岡鐵道営業課の富岡有光さん

モデルコース

東京(スタート)

⬇ 総武線・成田線快速1時間30分

成田

⬇ 成田線40分

香取

⬇ 鹿島線20分

鹿島神宮

⬇ 鹿島臨海鉄道1時間10分

大洗

⬇ 鹿島臨海鉄道15分

水戸

⬇ 常磐線15分

友部

⬇ 水戸線40分

下館

⬇ 真岡鐵道25分

真岡

⬇ 真岡鐵道25分

下館

⬇ 水戸線20分

小山

⬇ 東北線1時間30分

東京(ゴール)


真岡鐵道

(出典「旅行読売」2020年9月号)

(ウェブ掲載 2020年9月2日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員