ローカル線に乗って、まだ見ぬ京都へ(1)
浄瑠璃寺。九体の阿弥陀如来坐像(国宝)が本尊で「九体寺」の別名もある。本堂と三重塔は国宝、庭園は史跡・特別名勝。木津川市加茂町西小札場40/9時~16時30分(冬季短縮(/拝観400円/無休/TEL:0774-76-2390
京都府内唯一のお茶の村へ。日本海を望む鎮守府の街へ。単線を走るローカル線に乗って、知られざる京都を探す旅へ――。
不変の極楽と極上を訪ねて
京と奈良、二つの古都を結ぶ京都南部は歴史の宝庫。大阪と名古屋を結ぶ関西本線沿線だ。1両編成の列車で宝探しに出かけてみよう。
浄瑠璃寺は、平安期の開創。庭園は仏がいる「浄瑠璃世界」と「極楽浄土」を表現し、千年前の景色が残る。東側の三重塔には薬師如来像、西側の本堂は九体の阿弥陀如来坐像を安置。現世の行いを9段階で判断する阿弥陀仏は、拝めば必ず極楽に迎えてくれるという。
関西本線に寄り添って流れる木津川の「恋路橋」は欄干がなく、増水時には水没する沈下橋。永遠に壊れない恋愛の密かなシンボルだ。
心の後は、お腹を満たそう。松本亭のきじ鍋は、締まった身を醤油味の出汁で「炊くほどに旨味が増します」と亭主の松本敏明さん。
京都府内唯一の村、南山城村は宇治茶の産地だ。「道の駅 お茶の京都 みなみやましろ村」は、点前用の春摘み抹茶を贅沢に使う「むらちゃスイーツ」が評判。社長の森本健次さんが「茶どころの余裕」と語る、お茶の村お心意気と極上の味に出合える。
隣接するホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・京都みなみやましろ」のコンセプトは、「未知なるニッポンをクエストしよう」。道の駅を拠点に、南山城村の知られざる魅力体験へと導かれてみたい。
京都総合観光案内所「京なび」
TEL:075-343-0548