“宮崎餃子”2年連続で日本一!
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餃子のよどがわ(宮崎市)
購入額は全国平均の約2倍!
総務省が発表した2022年の家計調査で、年間の1世帯当たりの餃子購入額において、宮崎市が2021年に続いて全国1位になった。
2022年度における1世帯当たりの年間の餃子購入額の平均は、宮崎市が4053円で1位。2位は宇都宮市で3763円、3位は浜松市で3434円、4位は鹿児島市で2999円、5位は堺市で2590円など。全国平均は2017円のため、いかに宮崎市が抜きんでて多いかが分かる。また宮崎市は、2022年度の年間餃子購入頻度も888回を数え、3年連続で日本一に輝いた。
この調査は、全国の県庁所在地と政令指定都市の中で、2人以上の世帯の収支を集計した数値で、調査対象はスーパーや専門店などで買った持ち帰り用の生餃子と焼き餃子の支出額。外食や冷凍餃子、飲食店でのテイクアウトは含まれていない。
空港で餃子まつりを開催中
宮崎市では2020年9月に「宮崎市ぎょうざ協議会」を設立。“宮崎餃子”の魅力を広くPRしてきた。今回の発表を受け2月7日、宮崎ブーゲンビリア空港内の1階ANAカウンター前ショップで、「2022年支出金額・購入頻度 順位発表セレモニー」を行った。空港内では2023年3月27日まで、「2023みやざき餃子まつり」を開催中。県内20社の餃子が大集合し、それぞれに個性が光る“宮崎餃子”を販売している。
餃子の具の生産・栽培が盛ん
現在、宮崎市内には餃子店が約60軒もあり、そのほか県内各地でも餃子は好まれている。そもそも、宮崎県は豚や鶏など畜産業が全国でもトップクラスであり、餃子の具として人気のキャベツ、ニラ、ショウガなどの栽培も盛んに行われている。人気筆頭の具材であるキャベツは県中央部にある高鍋町が県内第1位の出荷量を誇り、「餃子の町・高鍋」として知名度を上げてきてる。
餃子を食べ比べながら歴史散歩
この高鍋町はかつて高鍋藩だった歴史の舞台で、江戸時代の名君で第9代米沢藩主・上杉鷹山は、高鍋藩を治めていた第7代高鍋藩主・秋月種茂の実弟である。「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も 成らぬは人の 為さぬなりけり」の唄は有名だ。高鍋町と山形県米沢市はその縁から姉妹都市にあり、上杉鷹山を中心とする大河ドラマ実現へも力を合わせて活動している。町内で“宮崎餃子”を食べ歩きながら、そんな歴史旅を楽しむのもまたいいものだ。
餃子を持ち寄る食文化
そもそも宮崎県民は昔から、地域の会合や親族や友人らとの集まりでは、餃子を持ち寄るという習慣があった。それが当たり前のため、ほとんどの店で餃子の持ち帰りができ、持ち帰り専門の店も多い。宮崎の豊かな自然と人々により育まれた食材を使って作った餃子を広く“宮崎餃子”として定義づけているため、それこそ店の数だけ多種多様だ。今では“宮崎餃子”を食べ比べる旅を楽しむ旅行者も増えてきている。
宮崎県東京事務所の広報観光担当課長である興梠勝彦さんは、「1位を目指して、たくさん餃子を買って食べていたわけではないんです。ごく普通の生活の中で、県民は餃子を好み、餃子を食べているんです。“宮崎餃子”はあくまで宮崎県の魅力の一つ。まだまだ魅力はいっぱいありますので、宮崎県を訪れて体感してほしい」と話してくれた。
宮崎グルメと言えば、チキン南蛮、冷や汁、マンゴー、地鶏、宮崎牛などが有名だ。これらに、新たに“宮崎餃子”が加わった。県外の人から指摘されるまで、自分達の餃子消費量が全国的に多いことに気が付かなかったエピソードがあるほど、県民馴染みの郷土の味。都内や横浜などには、“宮崎餃子”をはじめ宮崎の郷土料理を楽しめる店も多い。まずは身近なところから、気軽に宮崎の魅力に触れるのも一案である。