【お得きっぷで鉄旅へ】廃線予定の久留里線で名水探訪 水郡線で阿武隈山地に分け入る(2)青春18きっぷ3日間 2750円お得!

水郡線野木沢―川辺沖駅間。稲が育つとアジサイが沿線を彩る(写真/越 信行)
東京発◉2泊3日
久留里🚃上総亀山🚃銚子🚃水戸🚃郡山 ~久留里線・水郡線・東北線ほか~
地酒、そばを求め、茨城へ
【お得きっぷで鉄旅へ】廃線予定の久留里線で名水探訪 水郡線で阿武隈山地に分け入る(1)青春18きっぷ3日間 2750円お得!から続く
2日目は銚子駅から成田線で我孫子(あびこ)駅を経由し、常磐線で水戸駅へ。お目当ては、駅ビル内にあり22年11月にリニューアルした「いばらき地酒バー 水戸」。県内35の酒蔵の日本酒がそろい、おつまみとともに試飲もできる。銘柄によっては小瓶もあるので、土産にしてもかさばらずに済むのがありがたい。
🍶いばらき地酒バー 水戸
水戸駅構内のみどりの窓口隣にあり便利。地酒の販売のほか、試飲(1杯300円)や飲食も可能。おつまみ付きで日本酒3杯の試飲ができる1110円のセット(写真上)がおすすめ。あん肝、メヒカリなど茨城ならではのフードも充実。
■10時~22時(フードL.O.21時30分)/元日休、ほか駅ビル水戸エクセルの休館日に準ずる/常磐線水戸駅からすぐ/茨城県水戸市宮町1-1-1 水戸エクセルみなみ2階/TEL:029-297-7179
2日目の宿は水郡線常陸大子(ひたちだいご) 駅が最寄りの袋田温泉がおすすめだ。途中の常陸鴻巣(こうのす)駅で下車し、木内酒造が営むそば処「蔵+(プラス)蕎麦(そば)な嘉(か)屋」に寄り、そば三昧の旅を楽しむ。余力があれば、昭和の面影が残る常陸大子駅周辺を散策し、袋田の滝も見てみたい。
🥢蔵+蕎麦 な嘉屋
歴史と風格を感じさせる木内酒造本店
そばは香り高い常陸秋そばを使用
1823年に創業し、ウイスキーや地ビールなどの醸造も手掛ける木内酒造が営むそば処。大正時代築の米蔵を利用し、高い天井と太い梁(はり)が印象的。「いろいろ野菜の天麩羅(てんぷら)」(写真、1680円)は温かいそばも選べる。隣接する木内酒造本店では、日本酒やウイスキーなどの試飲もできる。
■11時30分~14時30分(土・日曜、祝日は17時30分~20時)/火曜休/水郡線常陸鴻巣駅から徒歩7分/茨城県那珂市鴻巣1257/TEL:029-270-7955
3日目もローカル線の旅。水郡線は北上するほどに沿線の緑が濃くなり、田園地帯を抜けると久慈川が寄り添い、何度も橋梁(きょうりょう)を渡って阿武隈山地に分け入っていく。帰路は郡山駅から東北線で東京駅へ。1日目、2日目とも昼食にそばをおすすめしたが、郡山にもそばの店が多い。白河駅で下車し、白河ラーメンで麺づくしの旅を締めくくるのもいい。
関東平野に戻ると、西日に照らされた水田がまぶしい。もうすぐまた、暑い夏がやってくる。青春18きっぷの出番は近い。
文/渡辺貴由 写真/齋藤雄輝
水郡線下菅谷駅。木造駅舎は昭和初期の1927年築
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年7月号)
(Web掲載:2025年8月15日)