【お得きっぷで鉄旅へ】夏の👒鉄道十景

青空と白い雲、力強い光と緑の色……夏の雄大な鉄道風景には生命力のきらめきがあり、ノスタルジックな旅情に満ちています。「青春18きっぷ」のポスター写真を撮り続けてきた鉄道写真家の長根広和さんに、そんな旅情豊かな夏の鉄道風景を案内してもらいました。
上の写真、宗谷(そうや)本線・名寄(なよろ)-日進(にっしん)駅(北海道)
ヒマワリに包まれる町として有名な名寄。サンピラーパークから宗谷本線を見下ろす
青と緑が織りなす世界を小さな列車がゆっくり走る
只見(ただみ)線・会津横田-会津大塩駅(福島)
夏空のもと、奥会津ならではの家並みを眺めるだけで心が穏やかになる
只見線・会津西方(にしかた)-会津宮下駅(福島)
夏の風物詩である只見川の川霧。運が良ければ幻想的な風景がどこまでも続く
根室本線・別当賀(べっとが)-落石(おちいし)駅(北海道)
日本最東端の根室駅を目指す。海霧が湧く夏の夕方はなんともロマンチック
紀勢(きせい)本線・紀伊長島-三野瀬(みのせ)駅(三重)
漁師町を結ぶように走る紀勢本線。2024年青春18きっぷ夏編ポスターの撮影地
久留里(くるり)線・上総松丘(かずさまつおか)-上総亀山駅(千葉)
路線最後の急勾配を上り、終点の上総亀山駅へ。廃止の方針が出された区間である
山陰本線・折居(おりい)-三保三隅(みhじょみすみ)駅(島根)
暑かった一日が間もなく終わる日本海の夕暮れ。ほんのり冷えた海風が心地よい
北上(きたかみ)線・ゆだ錦秋湖(きんしゅうこ)-ほっとゆだ駅(岩手)
静かな湖面が鏡となり、列車と空模様を映し出す。鏡越しに旅人の心境が見えた気がした
小湊鐵道・上総川間(かずさかわま)駅(千葉)
都会からほんの少し足を延ばした所に心安らぐ駅がある。それが小湊鐵道の魅力
伯備(はくび)線・美袋(みなぎ)駅(岡山)
難読駅名として知られるこの駅は、登録有形文化財の美しき木造駅舎である
文・写真/長根広和
長根広和(ながね ひろかず)
1974年、神奈川県生まれ。鉄道写真家。マシマ・レイルウェイ・ピクチャーズ代表取締役。「青春18きっぷ」などのJRポスターや、鉄道誌、カメラメーカーPRなどで活躍。日本鉄道写真作家協会会長、国土交通省日本鉄道賞選考委員。2025年4月、写真集『RAILSIDE』(キヤノン)刊行。
(出典:旅行読売2025年7月号)
(Web掲載:2025年6月23日)