真田家の城下町・松代で歴史散歩~其ノ二~
文武学校でおすすめのバーチャル砲術体験
バーチャル砲術体験をぜひ
城下町・松代には、徒歩圏内にさまざまな見どころが点在していて、歩くのが楽しい。其ノ一で紹介した真田邸の近くにある文武学校も、創建当時の姿を留める貴重なもの。松代藩の藩校で、かつて全国に250余あった藩校の中で、創建時の建物と敷地のほぼすべてが現存するのは文武学校だけである。
八代藩主・幸貫が文武の場として計画し、九代藩主・幸教の代に完成した。ちなみに幸貫は、八代将軍・吉宗のひ孫にあたる。
敷地内には柔術所、弓術所、剣術所、槍術所などが配置され、現在も武道大会やけいこの場として使われている。その中の1棟で、2010年にリニューアルオープンした際に、バーチャル砲術体験をできるようになった。スペンサー銃、火縄銃、臼砲の3種を体験できる。スペンサー銃は弾倉装填式連発銃で、臼砲は砲弾を入れて火をつけて発射する火砲の1種だ。どれも、壁一面に広がるスクリーンに映る的をねらって撃つ。スペンサー銃は3.7㌔、火縄銃は2.2㌔など重さや形は忠実に再現されており、貴重な体験となることだろう。
松代と真田家の歴史に触れる
松代の歴史や真田家のことを詳しく知るには、真田宝物館を訪ねたい。松代藩真田家に伝来した武具や書画、調度品などの大名道具を収蔵、展示している。その数は約5万点にのぼり、年4回の展示替えを行いながら公開されている。真田昌幸所用の「昇梯子の具足」、武田信玄や徳川家康の書状など、どれも貴重なものである。
館内一角には体験コーナーがあり、自由に甲冑や着物を着て記念写真を撮れる。そのほか展示内容により、さまざまな体験やクイズを家族そろって楽しめる。