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3000匹以上の鯉のぼりが泳ぐ温泉街

場所
3000匹以上の鯉のぼりが泳ぐ温泉街

鯉のぼりの様子(写真提供/杖立温泉観光協会)

弘法大師ゆかりの名湯

杖立川の渓谷沿いに湯煙を上げる温泉街、杖立温泉(熊本県小国町)。昭和の初めには「九州の奥座敷」としてにぎわい、昭和の面影を今も漂わせる風情ある湯処だ。

湯の入りて

病なおれば

すがりてし

杖立ておいて

帰る諸人

これは、平安初期に訪れた弘法大師が、湯に感動して詠んだと伝わる句である。1800年以上の歴史がある名湯だ。泉温は約98度もあり、自噴しているのが特徴。町内26か所に源泉がある。肌に優しい弱食塩泉で、リウマチ、皮膚病、神経痛など適応症は幅広い。

そんな温泉街で毎年行われる春の風物詩が「杖立温泉鯉のぼり祭り」だ。開催は4月1日~5月6日で、今年で44回目を数える。杖立川の上では3000匹以上の鯉のぼりが上がり、元気に泳ぐ姿を見せてくれる。鯉のぼりが泳ぐ様子を下から眺めるのも良し。宿の部屋から見下ろし全体を眺めるのもまた良し。夜間はライトアップ(19時~22時)され、昼間とはまた異なる幻想的な様子を見せてくれる。

上から見下ろすとこんな景色を楽しめる
上から見下ろすとこんな景色を楽しめる

問い合わせ

杖立温泉観光協会TEL:0967-48-0206

公式ホームページはこちら      

写真提供/杖立温泉観光協会

 

(WEB掲載:2024年3月22日)


Writer

松田秀雄 さん

全国を取材で巡ること約30年。得意なテーマは「温泉」で、北海道・稚内温泉から沖縄・西表島温泉まで500湯・2000軒以上は訪れている。特に泉質は硫黄泉が好きで、湯上りに体を拭かず自然乾燥させるのがモットー。帰宅後、体に付着した硫黄成分が湯船に染み出して白濁する様子を見るのが好き。最近は飲泉への興味が強く、「焼酎割に適した温泉は?」を掲げて最高の一杯を探し中。旅行読売出版社・編集部に所属。

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