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【新しい道の駅ドライブ】神秘の湖・十和田湖から足元湧出の蔦温泉へ 道の駅十和田湖<秋田>

場所
> 鹿角郡小坂町
【新しい道の駅ドライブ】神秘の湖・十和田湖から足元湧出の蔦温泉へ 道の駅十和田湖<秋田>

十和田湖は冬でも全面凍結しないことから“神秘の湖”と呼ばれる。道の駅前の湖畔には桟橋があり、爽快な眺め

十和田湖の眺めがウリの道の駅

「セールスポイントは見晴らしです。青く澄んだ十和田湖が正面に広がり、見入ってしまいますよ」

訪問前、道の駅十和田湖のスタッフ・柴田和博さんに施設の自慢を聞くと、そんな答えが返ってきた。

それは楽しみと待つこと数日。ようやく訪問日になった。東北道十和田ICから国道103号の発荷(はっか) 峠を経て、十和田湖の南岸に降りると左側に道の駅はあった。柴田さんの言葉に嘘はなし。十和田湖が一望でき、釘付けになってしまった。青い湖面をイメージしたレイクブルーソフトクリームなどを味わい、施設内を巡ったら、奥入瀬(おいらせ)渓流へ向かう。

夏の奥入瀬渓流は生命力あふれる青葉に包まれ、実にすがすがしい。路肩の駐車帯に車を止めて、銚子大滝まで歩いてみる。高さ7メートルほどだが豪快に水しぶきを上げていた。

再びハンドルを握り、蔦温泉旅館を訪問。平安期から続く古湯で、内湯の「久安(きゅうあん)の湯」と「泉響(せんきょう)の湯」は源泉の上に湯船があり、底板の間から温泉が湧き出る。湯上がり後は、八甲田山の眺めが良い八甲田・十和田ゴールドラインをドライブし、青森中央ICを目指した。

🚙道の駅十和田湖

2024年10月12日オープン

十和田湖南側の湖畔に位置し、入り口前には“十和田湖開発の父”とたたえられる和井内貞行と妻カツの夫婦像が立つ。明治時代に和井内は十和田湖の魅力を広めるとともに、ヒメマスの養殖を成功させた。それらの功績は施設内のシアターや展示で学べる。ショップには地元のワイナリーや養蜂場などの商品が並び、レストランではご当地グルメ・こさかまちかつらーめん、ヒメマス天丼などが味わえる。

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真新しい店内

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爽やかなヨーグルト味のレイクブルーソフトクリーム(400円)。青色が映えるように黒いコーンを開発した

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道の駅オリジナルの湖畔ワインルージュ375ミリリットル(1630円・左)ほか

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あかしあ蜂蜜125グラム(1100円)

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スタッフの柴田和博さん

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煮干しと豚骨を使ったしょうゆスープにブランド豚・桃豚のロースカツをのせた、こさかまちかつらーめん(1000円)

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ヒメマスシアターは30分間隔で上映

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和井内貞行・カツの夫婦像が来店者を迎える

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TEL:0176-27-1229
営業:9時~17時、レストラン11時~15時30分/無休(12月〜3月は水曜休)
住所:小坂町十和田湖生出1-2
交通:東北道十和田ICから国道103号経由29キロ
駐車場:普通車80台、大型車5台

奥入瀬渓流

奥入瀬川上流、子(ね)ノ口から焼(やけ)山までの約14.5キロを奥入瀬渓流と言い、特別名勝や国の天然記念物に指定されている。遊歩道を歩くと川の流れが間近に感じられ、滝や岩などの見どころが続く。新緑や紅葉も美しい。

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青葉のトンネルをせせらぎと一緒に走る

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豪快に水しぶきを上げる銚子大滝


蔦温泉旅館

ブナの森に立つ一軒宿。施設は木造2階建ての本館、西館、半露天風呂付きの離れからなる。風呂は男女時間交代制の「久安の湯」、男女別の「泉響の湯」、貸切風呂(50分4000円)がある。夕食は青森県産を中心にした旬の食材を使う会席料理。
■日帰り入浴10時~14時30分/不定休/入浴料1000円(1泊2食2万8570円~)/TEL:0176-74-2311

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湯治場の風情が残る足元湧出の名湯

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大正期の1918年に建てられた蔦温泉旅館の本館

十和田湖

秋田県と青森県にまたがる二重カルデラ湖。日本3位の深さで水深327メートル。遊覧船や乙女像が立つ御前ヶ浜の散策が楽しめる。

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写真/ピクスタ

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乙女像


🚘モデルコース

東北道十和田IC
 🚘29キロ・35分
道の駅十和田湖
 🚘13キロ・15分
奥入瀬渓流
 🚘19キロ・30分
蔦温泉旅館
 🚘43キロ・1時間
  (八甲田・十和田ゴールドライン)
青森道青森中央IC

文・写真/内田 晃

※記載内容は掲載時のデータです。

(出典:旅行読売2025年8月号)
(Web掲載:2025年9月5日)


Writer

内田晃 さん

東京都足立区出身。自転車での日本一周を機に旅行記者を志す。四国八十八ヵ所などの巡礼道、街道、路地など、歩き取材を得意とする。著書に『40代からの街道歩き《日光街道編》』『40代からの街道歩き《鎌倉街道編》』(ともに創英社/三省堂書店)がある。日本旅行記者クラブ会員

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