【旅と駅弁・駅麺】私が好きな駅弁・駅麺/岡安章介さん、はやせ淳さん、南田祐介さん、森川あやこさん
鉄道旅を彩る駅弁。乗車前の駅の売店で目移りするのも楽しい。おなかを空かせて選び、列車の出発まで我慢して、いざ蓋を開ければ、流れる風景と鉄路の音が調味料になり、一箱の弁当がごちそうに。途中駅の駅そば店も旅人の空腹を癒やすオアシス。安い、早い、うまいを地で行き、だしの利いたつゆに温まる。一箱・一杯にその土地の風土や、味と技が詰まった駅弁・駅麺をめぐる旅に出かけよう。
鉄道に詳しい方々におすすめの旅や一品を聞きました
岡安章介
[お笑いタレント]

駅弁は列車の移動に彩りを添えてくれます。
特に朝ご飯として食べる駅弁がいいですね。地方に仕事に行く時、朝の列車内で駅弁を食べると、「よし、今日もがんばるぞ」という明るい気分にさせてくれるし、乗り鉄旅の時は、これから巡る旅の思い出の最初の1ページになってくれます。
こだわりとしては、駅弁は列車が発車してから開封するようにしています。やはり流れる車窓風景があるとないとでは、味わいが違ってくる気がするので。
ミニ情報としては、崎陽軒のシウマイ弁当は、シウマイにしょうゆ入れを刺して注ぐと、ほかの食材に味がうつりません。駅弁マニアの方から伝授されました。



好きな駅弁
えんがわ押し寿司(神尾弁当/新潟駅)……かむほどに甘い脂が口の中に広がるエンガワに、ほどよいサイズのシャリが合わさって最高。東京駅・駅弁屋祭で売っていると必ず買ってしまう。
サンドイッチ(人吉駅弁やまぐち/人吉駅)……豪雨災害で不通になったJR肥薩線・人吉駅、くま川鉄道・人吉温泉駅にある店。栗めしや鮎ずしを立ち売りしていた創業102年の老舗。サンドイッチは、玉子サンドもおいしいが、キュウリとハムの間にパインが入っていて、これがとても美味。
金沢三昧(高野商店/加賀温泉駅)……北陸金沢をまるごと一度に味わえるぜいたくすぎる駅弁。能登牛、ノドグロ、ベニズワイガニ。どれから食べればいいのか大いに悩む。
好きな駅麺
丸政そば(小淵沢駅)……「豚バラ軟骨黄そば」は、甘めの和風ダシにラーメンの麺が入り、相性抜群。これにトロトロに煮込まれたクオリティーの高い豚バラ軟骨が入り、おいしすぎる。
おかやす・あきよし 1979年、埼玉県生まれ。お笑いトリオ「ななめ45°」のメンバー。趣味は乗り鉄、撮り鉄で、車掌・駅員のものまねなど鉄道ネタが得意。日本テレビ「笑神様は突然に…」の“鉄道BIG4”の一人。CS鉄道チャンネルで「岡安章介の撮り鉄道」に出演。
はやせ淳
[漫画家]

駅弁といえば、地場の食材を手作り料理で、車窓を眺めながら楽しめるわけですが、見知らぬ駅弁を見つけたり、楽しみは色々あります。横浜育ちなので、子どもの頃、兄が買ってくる崎陽軒のシウマイの“ひょうちゃん”(※)を30個近く集めていました。
食べてみたいのは肥薩線・嘉例川駅の「百年の旅物語 かれい川」。漫画『駅弁ひとり旅』で取り上げたものの、ここだけの話、実は食べたことがないのです!その後、九州へは何度か行ったものの嘉例川駅を訪れたことはなく、今では僕の中でイメージが膨らみ、食べるのがこわいくらい“おいしい駅弁”になっています。


好きな駅弁
シウマイ弁当(崎陽軒/横浜駅ほか)……何と言っても、ご飯がおいしい。いつ食べても、何度食べても飽きのこない完成された駅弁。
にしんめし(ホテルハイマート/直江津駅)……味付けのバランスが絶妙で、小さめの弁当箱だが、意外とちょうど良い。
モー太郎弁当(あら竹/松阪駅)……何と言っても、黒毛和牛が超美味!同梱のメロディー(※)は、今では家のあちこちで鳴り響いている。
※ ひょうちゃん……崎陽軒のシウマイの箱に入っている、ひょうたん型のしょうゆ入れ容器。1955年の初代に始まり、現在の3代目は絵柄が48種ある。
※ メロディー……蓋を開けると、裏に付いているメロディーセンサーが童謡「ふるさと」を奏でる。
はやせ・じゅん 東京都町田市生まれ、横浜育ち。矢口高雄のアシスタントを経て独立。作画を担当した『駅弁ひとり旅』はシリーズ累計100万部を超える駅弁漫画のパイオニアに。『シャッター』『東京爆弾』『メメント・モリ』(以上、双葉社)など著書多数。
南田裕介
[ホリプロマネジャー]

学生時代はお小遣いを運賃や特急券に使っていたので、駅弁は買えませんでした。社会人になり、マネジャーとしてタレントと移動する際、駅弁を選んだり推挙したりする機会が増え、興味とレパートリーが増えました。郷土色が強いユニークなものも多く、かつて名古屋駅で販売されていた「なごや一番」は、名古屋の名物(味噌カツ、手羽先、えびフライなど)が詰め込まれていたのですが、感心したのがきしめんをサラダ仕立てにしたところでした。
上司との出張帰りの思い出もあります。新大阪駅でまとめて上司の分も駅弁を買ったところ、「柿の葉寿司」を「センスあるね!いいね!」と褒められたことを誇りに生きています。


好きな駅弁
トンかつ弁当(マンヨーケン/千葉駅)……シンプル・イズ・ベスト。ほぼ、とんかつとライスだけの、こんなシンプルなお弁当があったのか!と。
牛肉どまん中(新杵屋/米沢駅)……何度食べても飽きのこない名品。有名になって色々な場所で販売され、食すチャンスも多いのが良い。
モー太郎寿司(あら竹/松阪駅)……牛肉の巻き寿司は珍しく、うまい!ここだけの味。
好きな駅麺
中央軒(鳥栖駅)……名物かしわうどんの薄口のダシがとにかくおいしい。ホームにたくさんの列車がやってきて、その様子を背中で感じながら食べるうどんは天下一品。
みなみだ・ゆうすけ 1974年、奈良県生まれ。ホリプロでタレントのプロデュースをする傍ら、CS日テレプラス「鉄道発見伝」など鉄道関連のメディアに出演。日本テレビ「笑神様は突然に…」の“鉄道BIG4”の一人。著書に『貨物列車マニアックス』(カンゼン)など。
森川あやこ
[鉄印女王]

駅弁の魅力はずばり、訪れた旅先ならでは!な味を楽しめるところです。列車に揺られながら車窓を眺めつつ駅弁を口にほおばると、“口福”な気分になれます。ご当地のクラフトビールをグイッと喉に流し込み、駅弁をお酒のつまみにしながら旅を楽しむのも好きです。
北海道の釧路駅で「いわしのほっかぶり寿司」を買い、日本最東端の駅、東根室を目指す花咲線の旅に行きました。大根のスライスがのったイワシは、さっぱりしていて最高。ほっかぶりをしたイワシのパッケージイラストも愛嬌たっぷり。東根室駅はダイヤ改正で廃止になりましたが、もう一度この駅弁を買って根室方面へ鉄道旅したいものです。


好きな駅弁
ウニ弁当(三陸リアス亭/久慈駅)……蒸しウニがご飯の上にドド~ンと敷き詰められている。レモンのスライスを搾っていただくが、あまりのおいしさに思わず「う~ん」とうなってしまう。三陸の海の宝石を味わえる逸品。
二大将軍弁当(ホテルハイマート/直江津駅)……えちごトキめき鉄道のある直江津駅前の駅弁。人気の鱈(たら)めしとさけめし、どちらにするかいつも悩み、選べなかった私は、この二つが合体した、まさに二大将軍のような駅弁のとりこ!
好きな駅麺
まねきのえきそば(姫路駅)……播磨出身の私にとって子どもの頃から駅そば=まねきのえきそば!が身近な存在。そばでもラーメンでもない独特な食感の麺がたまらない。ふわふわほろほろとだしに溶けていく「天ぷらえきそば」が特にお気に入り。
もりかわ・あやこ 兵庫県生まれ。高校在学中にTVドラマの映画化記念オーディションでグランプリを受賞し、アイドル女優として活躍。現在は「Officeアイム」代表として講座・講演・研修を全国で開催。鉄道マニアとして鉄印集めを複数回コンプリートした「鉄印女王」。
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2025年12月号)
(Web掲載:2026年1月27日)


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