【鉄道ひとり(一人)旅】春早い房総半島を1周、花、海の幸、絶景を楽しむ <内房線-外房線>(2)
早春の房総半島といえば菜の花を連想する。写真は安房鴨川駅が最寄りの菜の花ロード
菜の花、クジラ・マダコ料理……
【鉄道ひとり(一人)旅】春早い房総半島を1周、花、海の幸、絶景を楽しむ <内房線-外房線>(1)から続く
翌日は、内房線―外房線で太平洋岸を北上。関東の駅百選に選ばれた和田浦駅で下車し、徒歩10分の「道の駅和田浦WA・O!」へ向かった。和田浦は関東で唯一の捕鯨基地でもあり、「江戸時代から続く漁の歴史、伝統食としてのクジラ料理を伝えていきたい」と、道の駅支配人の櫟原(いちはら)八千代さん。レストランでクジラを賞味し駅に戻る。和田浦駅の跨線橋(こせんきょう)からは太平洋を一望。外房の海は広い。水平線まで見えて、随分遠くへ来たような気がした。

ホームでも菜の花が揺れる和田浦駅(写真/越 信行)

和田浦駅の跨線橋からは太平洋が見えて、旅情が高まった
道の駅和田浦WA・O! <和田浦>
レストランのおすすめは「特製和田浜くじら丼」1760円。イワシクジラの刺し身、ツチクジラのカツと竜田揚げがのり、さまざまにクジラを味わえる。屋外にシロナガスクジラの骨格標本(レプリカ)を展示し、クジラ資料館(入館無料)も併設。
■レストランは10時~15時30分/不定休/内房線和田浦駅から徒歩10分/TEL:0470-47-3100


和田浦駅からは太平洋がぐっと近くなり、所どころで高台を行く列車からは陽光きらめく大海原が一望できる。すでに満開を迎えた菜の花畑も点在している。車中からでも房総の春の早さを実感できるが、時間があるなら安房鴨川駅から徒歩20分の菜の花ロードなどを訪ね、気の向くままに花畑で過ごすのもいい。菜の花ロードでは3月10日まで、花摘み体験(10本200円)を開催中だ。
今回の最終目的地は外房線の大原駅。大原漁港に水揚げされるマダコは「西の明石、東の大原」と称されるほど軟らかく美味という。漁期は3月までというマダコを、漁協直営の食堂「いさばや」で味わった。刺し身はかむほどに甘みが広がり、タコ飯は塩味とタコの歯応えが抜群だ。食後に目の前の港を散策。穏やかな海が広がる光景は、まさに「春の海ひねもすのたりのたりかな(与謝蕪村<よさぶそん>)」であった。

釣り船を追って海鳥が舞う大原漁港
いさばや <大原>
大原漁港にあり、地元で水揚げされた魚介類にこだわる。「たこ飯御膳」2000円は、タコ飯にマダコなどの3種の刺し身が付く。ほかに刺し身盛り合わせ3種の定食1600円、フグの天ぷらとタコ飯のセット1800円、九十九里産のハマグリ3個1000円などメニュー豊富。
■11時30分~ 14時(土・日曜、祝日は10時~15時)/火曜、第3水曜、年末年始、9月23・24日休/外房線大原駅からタクシー5分または徒歩20分/TEL:0470-64-0131



コースアドバイス
◉ 大原駅からの帰路は外房線経由のほか、大原駅からいすみ鉄道-小湊鐵道を乗り継いでもいい。沿線に菜の花畑が広がる。いすみ鉄道は全区間でバス代行輸送中のため事前に時刻の確認を。
文/渡辺貴由 写真/齋藤雄輝ほか
※記載内容は掲載時のデータです。
(出典:旅行読売2026年3月号)
(Web掲載:2026年3月19日)
文/渡辺貴由 写真/齋藤雄輝ほか


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