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赤いハートのはめ込み式絵馬。石川県・片山津温泉の愛染寺

場所
  • 国内
  • > 北陸・中部・信越
  • > 石川県
> 加賀市
赤いハートのはめ込み式絵馬。石川県・片山津温泉の愛染寺

書き終えて笑顔を見せる参拝者たち。書いたのはどんな願い事?

石川県の加賀温泉郷の一つ片山津温泉の真ん中あたり、小高い山を登ると愛染寺がある。境内からは柴山潟が見渡せるのだが、本堂に向かって右側に、赤いハートの絵馬がズラリと並んでいるのが、いやおうなく目に入ってくる。

霊峰白山と柴山潟を望む小高い山にある愛染寺
霊峰白山と柴山潟を望む小高い山にある愛染寺

その名も「一心絵馬」といい、願い事を書く赤いハートと外枠からなる。

愛染寺に並ぶ「赤いハート」の絵馬
愛染寺に並ぶ「赤いハート」の絵馬

願い事を書く赤いハートと外枠からなる「一心絵馬」

寺の名前の由来ともなっている愛染明王は、良縁にとどまらず、仕事や夢などもかなえる「縁結び」のご利益があるといわれる。愛染明王に「一心」に祈り、願いを書いたハートに合う外枠を探す。奉納する参拝者が完成させる珍しい絵馬だ。

愛染寺本堂で、「赤いハート」の裏に願い事を書く参拝者たち
愛染寺本堂で、「赤いハート」の裏に願い事を書く参拝者たち

愛染明王に「一心」に祈りながら願い事を書く

竹内秀岳住職によれば、「ハートの赤色は、加賀温泉郷・山中温泉の伝統工芸・山中塗りの作家が心を込めて塗ったもの」だという。

「赤いハート」の絵馬について解説する竹内秀岳住職
「赤いハート」の絵馬について解説する竹内秀岳住職

愛染寺(電0761740169)の本尊は「薬師瑠璃光如来」で、片山津温泉を守護する「お薬師」様として親しまれている。同寺の「一心絵馬」は山中塗りの職人を含め、6人の様々な役割の人々によって作られている。加賀温泉駅からはバスやタクシーで約10分。車の場合は、北陸道・片山津ICから約5分。

出典:「旅行読売」2019年3月号

Writer

藤原善晴 さん

月刊「旅行読売」編集部に2019年12月まで勤務。現在読売新聞東京本社文化部。瀬戸内海が見晴らせる広島県安芸津町風早(現・東広島市)生まれ。レトロブームということもあり、最近は「昭和」という言葉に敏感に反応。また、故郷が「令和」の典拠となった万葉集ゆかりの地であるため、福岡県太宰府市、奈良県、富山県高岡市、鳥取県など各地の「万葉集」ゆかりのニュースにも目を光らせている。

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