木彫りのスピーカーでスマホに「和」の響き。「道の駅井波 いなみ木彫りの里創遊館」で
道の駅井波併設の「匠工房」で天神様を彫る彫刻師の久保大樹さん
「木彫り」に特化した全国でも珍しい道の駅
富山県南砺市の井波は日本きっての木彫りの里。「道の駅井波」は、「木彫り」に特化した全国でも珍しい「道の駅」だ。
2階の体験工房に上がると、駅長の江尻大朗さんが、木のスピーカーにスマートフォンを差し、井波伝統の「木遣り踊り」の旋律を聴かせてくれた。
スマホから流れているとは思えないほど、やわらかな「和」のBGMで工房中が満たされた。木という素材ならではのマジックだ。
道の駅併設の匠工房に、彫刻師の伊藤一さんと久保大樹さんの仕事部屋を訪ねたら、リンゴ、ネズミなどの形の木のスピーカーが並んでいた。
木のスピーカーは、隣接する井波彫刻総合会館事務局長の崎田宗孝さんが、木彫りの「天神様」坐像を彫るときに余る木片の有効利用法として発案したという。
「道の駅井波」は、富山県南砺市北川にあり、℡0763・82・5757。木彫り体験工房は通常は日曜のみの営業(要予約)。体験料金はスマホ・スピーカーは指導料込みで3800円。プレートが1000円。城端線福野駅から車で約15分。同線城端駅から「井波彫刻バス」で約30分。
出典:「旅行読売」2019年9月号