ナニコレ⁉みやげ 宮城県の巻 潮騒さぶれ
マンボウをかたどった焼き菓子
一見、胴体がなくヒレが付いた頭だけで泳いでいるような不思議な形のマンボウ。このユニークな魚をかたどった焼き菓子が、宮城県気仙沼市の菓子店「いさみや」で製造販売されている「潮騒さぶれ」だ。
甘みと塩味、ワカメ練り込む
名前のごとく、甘みだけでなく、塩味が強く感じられるのが特徴。地域で生産される天然塩を使用し、細かく刻んだワカメを練りこむなど、まさに海の町ならではの菓子といえる。
いさみやは1947年創業の和菓子店。東京都や千葉県で修業を積んだ3代目の畠山憲之さん(現社長)が帰郷後、「地元の食材を使って地域の名物を作れないか」と考えたのが、この菓子の始まりだ。マンボウの形にしたのは、2009年に気仙沼市に編入されるまで独立した町であった本吉町のシンボルキャラクターだったことによる。
伝統の天然塩を使用
現在、同じ気仙沼市になっている波路上は、仙台藩時代からの塩の産地。その後、塩の生産は明治期以降長らく途絶えていたが、後に東日本大震災で犠牲になった遠藤伊勢治郎さんが文献などを基にその製法を平成になって復活させた。その塩をサブレに使ったことも「潮騒さぶれ」という名前につながった。
男性好み?不思議な味のハーモニー
甘みと塩味が口の中で広がる不思議な味わい。考案した畠山社長は、「何度も買いに来てくれるリピーターも多いですが、塩味ということで特に男性に好まれる傾向にあります」と話した。
買える場所
御菓子司いさみや(宮城県気仙沼市本吉町津谷舘岡12―3)など
問い合わせ
同店☎0226・42・3056
FAX 0226・42・3098