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【鉄印帳の旅】鹿島臨海鉄道

場所
【鉄印帳の旅】鹿島臨海鉄道

茨城県の南東部、鹿行(ろっこう)地域の海沿いの台地中央部を貫く鹿島臨海鉄道は、旧国鉄路線として着工されていた大洗鹿島線(北鹿島―水戸駅間)を引き継ぎ、1985年に開業した。

 

大野潮騒はまなす公園
大野潮騒はまなす公園にある高さ海抜77メートルの宇宙展望塔。展望室のほか全天周デジタル映像を使ったプラネタリウムなどがある

JR鹿島神宮駅から列車に乗り、次の鹿島サッカースタジアム駅を過ぎると鹿島臨海鉄道へと入る。一時、駅名の長さ日本一だった長者ヶ浜潮騒はまなす公園前駅で下車。「大野潮騒はまなす公園」の宇宙展望塔から太平洋や鹿島臨海鉄道沿線の風景を一望する。

 

鉄印
人気のVtuber「茨ひより」が描かれた鉄印

再び列車で大洗方面へ。出荷量日本一のメロン産地で知られる鉾田市を過ぎ、右手車窓に北海道の苫小牧行きのフェリーとわずかに海が見えると、ほどなく鉄印がもらえる大洗駅に到着。

鹿島臨海鉄道の鉄印は、朱色の社章に社名をデザインしたものと、茨城県公認のVtuber「茨ひより」と主力車両の6000形のイラストが描かれた2種。いずれも「鹿島神宮などにあやかり本物の御朱印のように見えるよう“かすれ感”にこだわりました」と同鉄道企画課の小松崎明さんは話す。これら書き置きタイプの鉄印は、駅売店で女性スタッフが日付を入れてくれる。

 

味処 大森
味処 大森では、イワシを使った懐石料理をメインに、夏の岩ガキや冬のアンコウなど季節毎に地魚料理が味わえる

お昼は駅近くのいわし料理店「味処大森」で三品定食(1760円)を味わう。大衆魚として食されてきたイワシを懐石風にアレンジした3品は見た目も楽しめる。


明治天皇ゆかりの品々や幕末から明治期に活躍した偉人たちの貴重な書画などが展示される「大洗町幕末と明治の博物館」で“近代日本の夜明け”を垣間見たあと、坂を下り海岸へ。海から吹く潮風にひととき春の息吹を感じ、大洗駅から水戸駅へと向かう列車に乗る。

高架線から一望した大洗の夜の街がひときわ輝いて見えた。

 

鹿島臨海鉄道
鉄印帳の販売・鉄印の記帳は大洗駅売店で8時~18時
鉄印帳2200円/鉄印の記帳料300円(乗車券の提示が必要)。
TEL:029-266-1345

(出典「旅行読売」2021年5月号)
(ウェブ掲載 2021年6月20日)



 

 

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*2021年3月2日発売 定価1200円(税込)

Writer

越信行 さん

神奈川県生まれ。全国の駅を撮り歩く駅旅写真家。月刊旅行読売で「駅舎のある風景」を連載中。著書に「生涯一度は行きたい春夏秋冬の絶景駅100選」(山と溪谷社)など

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