二木島駅【紀勢線】
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青春18きっぷポスターに登場した漁港そばの駅
二木島(にぎしま)駅は、1996年春の青春18きっぷのポスターの撮影地になった。
二木島湾の最奥、ポスターで2人の女性が楽しそうに歩いていた漁港の脇に、白いブロック壁の駅舎がひっそりとたたずむ。小さな待合室がある単線のホームから熊野灘を望む絶景駅だ。
二木島駅のある紀伊半島南東部は、リアス式海岸が続く。二木島湾の湾口には、真っすぐな無数の柱が連なったように見える柱状節理(ちゅうじょうせつり)の岸壁、楯ヶ崎(たてがさき)がある。また、駅の近くを通る熊野古道の曽根次郎坂・太郎坂の入り口付近からは、二木島駅を囲む漁村を俯瞰できる。漁村はかつて捕鯨基地として栄え、港の片隅にはクジラの供養塔が残っている。
静まり返った緑深い漁村の風景を眺めていたら、いつか古道を歩いて紀伊半島を旅してみたいという気持ちが沸き上がってきた。
文・写真/越 信行
紀勢線は1959年全線開業、二木島駅は同年開業。二木島駅へは名古屋駅から特急と普通列車を乗り継ぎ約4時間30分
(出典「旅行読売」2019年7月号)
(ウェブ掲載 2021年7月20日)
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