【鉄印帳の旅】IGRいわて銀河鉄道
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雪景色の中を走るIGRいわて銀河鉄道の車両
開業20周年を迎えた岩手県の鉄道会社
開業20周年を迎えたIGRいわて銀河鉄道を巡る旅に出た。
盛岡駅から一つ目の青山駅で下車し、まずは鉄印をもらう。和紙に「いわて銀河鉄道青山駅」の筆文字が印刷され、イメージキャラクターの「ぎんがくん・きらりちゃん」と、「希望」「使命」を表現した同社のシンボルマークをあしらったスタンプが押される。ほかにも「こども鉄印コンテスト版」といったユニークな限定鉄印も発売している。「沿線地域の魅力をモチーフにした新しい限定版の鉄印をこれからも発売していきますので、楽しみにしていてほしい」と同社鉄印担当の松村修平さんは話す。
沿線の魅力と言えば、車窓から望める岩手山、八幡平(はちまんたい)、姫神山(ひめかみさん)といった岩手県を代表する山々で、滝沢駅を過ぎた辺りから左右両側に見え隠れする。御堂駅を過ぎ奥中山高原駅へと登る坂の先には、西岳の頂が顔をのぞかせる。
各駅は、2022年4月から始まった「えきいろ」という新たな駅名標と装飾が施されている。デザインはそれぞれの駅にまつわる名所・名物がモチーフになっているので、それらを見て辿(たど)っていくのも楽しい。御所野(ごしょの)遺跡にあやかって土器のマークで飾られた一戸駅で下車。大衆娯楽として映画が流行した昭和30年代のままの萬代舘(ばんだいかん)を見学した。
えきいろに名産品の浄法寺塗りの漆器がデザインされた二戸駅では、駅構内にある「銀河ダイニングへのへの」へ。名物のいわて短角牛ステーキ重(1580円)を味わい、町中に繰り出した。二戸市埋蔵文化財センターで九戸城跡の出土品を見た後に城跡を一巡り。近くの蔵元・南部美人で新酒を嗜んでから駅へと戻った。
岩手県の名物や歴史・風土にたっぷり触れられた1日だった。
文・写真/越 信行
℡:019-601-9980
(出典:「旅行読売」2023年3月号)
(Web掲載:2023年2月14日)