【旅の朝ごはん】にいがた朝ごはんプロジェクト(3)-当間高原リゾート ベルナティオ
当間高原リゾート ベルナティオのスタッフのアイデアが結集した「茸出汁と蟹振袖を纏った焼きおにぎり」(手前)。大きなキノコは「あまんだれ」(ナラタケ)。中華粥(左中)はノドグロ、ピータン、サクラエビなど
6種の具材を用意(写真の盛り付けはイメージ)
アイデアで心をつかんだ朝食
十日町駅から南へ車で25分ほどの当間高原リゾート ベルナティオは、客室155室の大型リゾートホテル。朝食は約60種の料理が並ぶバイキング形式で、注文を受けてから握る「塩(えん)むすび」、焼きたての自家製米粉入りクロワッサン、一口サイズの長岡ラーメンなど、ライブ感を重視した料理が人気だ。笑顔を絶やさないスタッフが機敏に動き回り、大きな窓の外に純白の雪景色が広がるレストランは、明るく活気があふれていた。
「朝ご飯フェスティバル」で優勝した一品
注目の一品は、「茸出汁と蟹振袖を纏とった焼きおにぎり」。某旅行予約サイトの「朝ごはんフェスティバル」で優勝した一品だ。
焼きおにぎりの上に横たわるカニに朝から贅沢な気分になれるこの料理は、フェスティバルに向けて約50人の調理スタッフが知恵を出し合って完成した。カニの身を混ぜた炊き込みごはんのおにぎりに越後味噌を塗って焼き、カニを載せ、キノコでだしを取ったスープがかけられている。焼きおにぎりを崩しながらスープと一緒に食べると、キノコの香りが喉の奥まで届き、カニの甘み、コシヒカリの歯応えに、みじん切りにした野沢菜がアクセントとなって、これが朝食?と感動する。
何度もお代わりしたくなるが、ここは我慢。具材豊富な中華粥や、焼きたてのワッフルなど、目移りしそうな品がまだまだ待っている。朝食がきっかけで定宿に……。そんな予感がしたホテルだった。
文/渡辺貴由 写真/齋藤雄輝
にいがた朝ごはんプロジェクト
「日本一の米どころ新潟のおいしいコシヒカリを、その土地の水で炊き、その土地で採れた食材で作ったおかずとともに食すこと」をモットーに、13地域・115軒の宿が参加して2011年秋に始まった。プロジェクトの定義は三つ。①県内産コシヒカリを使用、②県内産食材を使用した各地域内共通の朝食を提供、③県内産の総菜食品「にいがたごはんの素」の開発・販売。
当間高原リゾート ベルナティオ
℡025-758-4888
料金:1泊2食1満7090円~(ひとり泊は同2万500円~)
客室:全155室
食事会場:朝食・夕食=レストラン
アクセス: 上越新幹線越後湯沢駅から送迎40分(要予約)、北越急行ほくほく線・飯山線十日町駅から送迎25分(要予約)/関越道塩沢石打ICから15キロ
住所:新潟県十日町市珠川
(出典:「旅行読売」2023年3月号)
(Web掲載:2023年10月3日)