新幹線延伸開業に沸く敦賀。海景にひたる民宿に泊まり、文化薫る「和」体験を
木造りの民宿「敦賀さざなみリゾートちょうべい」の浴室から眺める敦賀湾の絶景(写真提供:敦賀さざなみリゾートちょうべい)
国際港・鉄道の町、敦賀で受け継がれる人々のおもてなし
北陸新幹線の金沢からの敦賀への延伸開業が2024年3月16日に決定し、ますます注目を集める福井県敦賀市。
古代から日本海側における大陸交通の要地として、江戸時代には北前船を始めとする物産の中継地として繁栄してきた。明治に入ってからは、新橋とヨーロッパとを結ぶ「欧亜国際連絡列車」が発着するとともに、国際的な貿易拠点であった。
郷土の偉人・大和田荘七は廻船問屋として北前船で財をなし、その後、敦賀港を国際港として尽力した人物。昭和の初めに荘七が大和田銀行を設立したことによって、敦賀港の商人たちの力となり、敦賀港は開港外貿易港、外国貿易港に指定されたという経緯がある。その旧大和田銀行本店本館(国指定重要文化財)は、現在、敦賀市立博物館として公開。北陸地方で最初というエレベーターや巨大な金庫、大理石のカウンターなど贅を尽くした造りは必見だ。館内では、敦賀の歴史や文化に関する美術品などを展示している。
1920~40年代にポーランドの孤児たち、ユダヤ難民を温かく迎え入れた敦賀の人々。おもてなしの心は、今も深く根づいている。港町、鉄道の町としてにぎわってきた敦賀市内には、宿泊施設も多い。低価格でありながらボリュームある料理やアットホームなおもてなしがうれしい民宿も人気上昇中。敦賀湾を目の前にした民宿に宿泊し、若狭の海の幸を堪能したい。
歴史が息づく敦賀で、和装&抹茶体験を
敦賀は国際的な顔だけではない。氣比神宮、金崎宮、西福寺、金前寺といった古社寺を有し、敦賀港線跡や敦賀港駅ランプ小屋、赤レンガ倉庫などの歴史遺産が多いのも敦賀の人々が伝統や文化も大切にしてきた証拠といえる。
そんな伝統文化が薫る敦賀は、市内散策も楽しい町である。そこで、鉄道と海運の町・敦賀で受け継がれる日本文化の体験がおすすめだ。
日本三大木造大鳥居が目を引く氣比神宮周辺には、多彩な店が立ち並ぶ。呉服店の「きもの庵なご」で着付けをサポートしてもらい、おしゃれな着物を身にまとって散策しよう。好みの着物を選ぶのも楽しい。中道源蔵茶舗では、茶の湯文化が体験できる。全国の銘茶を販売し、人気の抹茶パフェを味わえる喫茶スペースを併設する。自分で点てる抹茶体験も好評。自身で点てた抹茶の味わいは格別だ。
和風情緒と若狭の海の幸を満喫する敦賀モニターツアーを実施!
10月5・6日、鉄道と港の町・敦賀を体感できるモニターツアーを実施する。敦賀市立博物館(旧大和田銀行本店本館)など歴史ある町を訪ね、着物の着付け体験や茶舗で抹茶を堪能。敦賀港線の「廃線ウォーク」や、氣比神宮と西福寺での「お月見」など、この機会ならではの貴重なイベントも!宿泊は、海鮮料理が自慢の民宿(「敦賀さざなみリゾートちょうべい」または「網元 伝平荘」)だ。
内容盛りだくさんのモニターツアーについて詳しくは、こちら。
(Web掲載:2023年9月8日)