エアロK就航の清州を起点に楽しむ はじめての忠清北道
清風湖(チョンプンホ)
忠州市にあるダム建設で生まれた韓国最大の淡水湖。湖畔からロープウェイまたはモノレールで上り、展望台がある飛鳳(ピポン)山頂(531メートル)に立つと、広大な湖面に加え、月岳(ウォラク)山、錦繍(クムス)山などを望む360度の大パノラマが広がる。
自然を満喫できる忠清北道
韓国のほぼ中央に位置し、国立公園や温泉など豊かな自然に恵まれた忠清北道。道都である清州(チョンジュ)市はソウルから南東へ約130キロ。2023年に清州―成田、清州―関空間で、韓国のLCC・エアロKが就航し、日本から直接行けるようになった。
市の中心部は都会的な雰囲気だが、40分ほど車で走れば、李氏朝鮮の第4代国王である世宗(セジョン)の行宮跡や、全斗煥(チョンドファン)ら歴代大統領の別荘地などがある。近年は市内各所で「製パン王キム・タック」や「カインとアベル」などのドラマのロケが行われ、聖地巡礼人気も高まっている。
また、清州市は豚バラ肉を焼いて食べるサムギョプサル発祥の地でもある。カリッとした食感の後に広がる上質な豚のうまみがたまらない。キムチやエゴマなどの野菜もたっぷり。焼酎(しょうちゅう)とよく合い箸が進む。
青南台(チョンナムデ)
1983年から2003年まで6人の大統領が利用した公式別荘。清州市にある。名称は、青瓦台(大統領府)の南にあることに由来する。 執務を行っていた本館や美しく整備された庭を公開している。
サムギョプサル通り
西門市場には30軒ほどの専門店が並ぶ。しょうゆダレを付けて焼くのが特徴で、タレの味や肉の鮮度などで、各店が味を競っている。
椒井行宮(チョジョンヘングン)
椒井薬水(ヤクス)と呼ばれる鉱泉が湧く地で、15世紀には当時の国王、世宗が目の治療のために行宮を造っ た。建物の一部が再現されているほか、水汲み場や足湯ならぬ足水もある。宿泊も可(1室12万ウォン~)
忠清北道では観光局などが中心となって清州市郊外での「ウェルネス(心身の健康)旅行」を提案している。清州市から北東へ約55キロの忠州(チュンジュ)市では、godwoncenter(コ ・ドウォンセンター)でのヨガ体験のほか、爽快感抜群の絶景が広がる清風湖や、鉱山跡のJADE CAVEでダイナミックな自然を満喫できる。
JADE CAVE(ジェイドケイブ)
1900年に発見され、100年近くにわたって、翡翠(ひすい)やタルクなどの鉱物を採掘していたアジア最大規模の鉱山跡。イルミネーションが飾られ、カヤック体験もできるなど、テーマパークのような雰囲気。
忠州市の東隣の堤川(チェチョン)市では、ガイドとともに街の名物を食べ歩く「ガストロツアー」が人気だ。活気あふれる市場などを訪ね、この地で暮らしているような普段着の街歩き体験が面白い。忠清北道の自然と食、文化に触れ、心身ともに健やかになる旅を楽しみたい。
堤川ガストロツアー
ガイドとともに人気グルメ店5か所を巡る。写真のAコース(薬膳通りと伝統在来市場の食べ歩き)のほか、地ビールや鍋を味わえるBコースもある。所要2時間。各2万3500ウォン(食事代込み)。
詳細はシティツアー。
義林池(ウィリムジ)
堤川市に三国時代(4~7世紀)から残る韓国最古の貯水池で、市民の憩いの場にもなっている。夜には音と光のショーも開催。写真は落差30メートルの龍湫(ヨンチュ)滝。
日本から清州へ直行 エアロK
2017年に設立された韓国のLCC(格安航空会社)。清州を拠点に国内外7都市に就航している(24年1月現在)。日本へは関空と成田にそれぞれ毎日2往復している。
公式サイトは こちら
【旅のインフォメーション】
時差:日本との時差はない
ビザ:日本人が観光として訪れる場合はビザは不要で、90日間滞在できる。
通貨:韓国ウォン(1000韓国ウォン=約110円。2024年1月現在)
※料金などはすべて掲載時のデータです。
文・写真/安部晃司
(出典:「旅行読売」2024年3月号)
(Web掲載:2024年2月19日)