世界遺産の古代遺跡を訪ねて ギザのピラミッド(クフ王、カフラー王、メンカウラー王)
ギザの三大ピラミッド
世界で最も有名な古代遺跡の一つが、ギザのピラミッド。エジプトの首都カイロ郊外にあるクフ王、カフラー王、メンカウラー王の三つのピラミッドを指す。いずれも巨大で、あわせて「三大ピラミッド」とも呼ばれる。
なかでも巨大なのがクフ王のピラミッドで、底辺が230メートル、高さが147メートルもある。建造されたのは紀元前2250年頃。日本では縄文時代に、こんな巨大な建物が作られていたわけだが、建造方法はいまだにはっきりわかっていない。
クフ王のピラミッドでは、1日300人程度が内部見学を許されている。小さな穴から内部に入ると「大回廊」と呼ばれる通路に出て、一番奥に玄室がある。石棺がぽつんと置かれているだけの小さな部屋で、華やかな壁画などはなく、暑く息苦しい。ピラミッドには他にも隠し通路や隠し穴が多数あり、見つかってない部屋も多いとされる。一番奥まで到達しても、全貌がわからないというのが、ピラミッドの魅力でもある。
2番目に大きなカフラー王のピラミッドの前には、守護神スフィンクスが鎮座する。あわせて1枚の写真に収めたアングルは定番だ。メンカウラー王のピラミッドは少し離れた場所にあり、ツアー客はあまり訪れない。それだけに茫漠とした雰囲気が感じられ、個人旅行で時間があればぜひ訪れたい。
(出典: 「旅行読売」2018年7月号)