世界遺産の古代遺跡を訪ねて カンボジアのアンコール
巨大寺院「アンコールワット」
世界遺産の古代遺跡を巡る旅で、アジアに目を転じてみよう。一度は行っておきたい古代遺跡と言えば、カンボジアのアンコールだ。9世紀~15世紀頃に栄えた都市の遺構である。カンボジア第二の都市シェムリアップの郊外に位置し、密林に埋もれるように残された遺跡群は壮大だ。
巨大寺院「アンコールワット」。濠に映るその姿はとても美しい
よく知られているのは巨大寺院「アンコールワット」。広い環濠に囲まれ、三重の回廊に五基の堂塔を備える、世界最大の伽藍を持つ仏教寺院だ。池に映るその姿はとても美しく、いつまで眺めても見飽きない。
城塞「アンコールトム」中央のバイヨン寺院で見ることができる「クメールの微笑」
「アンコールトム」は周囲に濠を巡らせた巨大な城塞で、アンコール朝がいかに強大な国だったかが分かる。城の中央にあるバイヨン寺院には、「クメールの微笑」と呼ばれる見事な彫像が残され、心をのぞかれるようなまなざしが印象的だ。
アンコールは、東京23区に匹敵する面積に建物が点在している。現在残されている遺構の多くは寺院で、生い茂る木々の中に忘れられたように残る遺跡は、旅人の心を打つ。森の奥の誰もいない古寺で一人たたずめば、人の世のはかなさを思わずにいられないだろう。
タイミングがあえば、プノンバケンという山に登り、沈む夕陽を眺めてみたい。太陽がとても小さく見えて驚くだろう。それほど、インドシナのジャングルは果てしなく、大地は広いのだ。
カンボジア王国政府観光局 http://cambodiatourism.or.jp/
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(出典:「旅行読売」2018年7月号)