光る風、薫る風に誘われて 自然が彩る吾妻へ
バラ育種家の河合伸志(たかし)氏が手がけたモダンなローズガーデン
群馬県北西部に位置する吾妻地域は豊かな自然に恵まれ、里山や牧歌的な風景に旅情がかきたてられる。花、乗り物、温泉など、春から初夏にかけて訪れてみたい話題のスポットを紹介する。
ドイツのような自然景観を有する「日本ロマンチック街道」が通る吾妻地域
利根川の支流で渓谷美をつくる吾妻川が流れ、また、ドイツのような自然景観を有することから名付けられた道「日本ロマンチック街道」が通る吾妻地域は魅力がいっぱい。
2000メートル級の山々に囲まれ特産のキャベツ畑が広がる嬬恋(つまごい)村、八ッ場(やんば)ダムが完成した長野原町、国の名勝・吾妻峡の景観が素晴らしい東吾妻町、SNSで人気の撮影ポイントが点在する中之条町、子持(こもち)山と小野子(おのこ)山の斜面に位置し自然あふれる高山村……これからの季節、注目のスポットが目白押しだ。
中之条ガーデンズ(中之条町)
7種の庭とファームエリアからなる花の名所。4月~5月はチューリップ、ジャーマンアイリス、シュンラン、スイセン、ツツジ、藤などが来園者の目を楽しませてくれる。
🔳9時~17時(12月~2月は~16時)/木曜休、祝日の翌日休、年末年始休/300円~1000円/TEL:0279-75-7111/公式サイトはこちら
岩井親水公園(東吾妻町)
4月上旬、約30万本の黄色や白のラッパスイセンが咲き、約1キロの桜並木の薄紅と競演する。園内では、4月上旬に「東吾妻町すいせん祭り」を開催。
🔳入園自由/TEL:0279-68-2111(東吾妻町まちづくり推進課)
浅間高原シャクナゲ園(嬬恋村)
嬬恋村の三ツ尾根山麓に広がる。5月上旬~下旬にかけて、白、赤、ピンクと彩り豊かな約15万株のシャクナゲが咲き誇る。開花期間中にはイベントも実施予定。
🔳TEL:0279-97-3721(嬬恋村観光案内所)
奥四万湖(中之条町)
四万温泉街の奥に広がる奥四万湖は雪解け水が流れ込み、「四万ブルー」と呼ばれる神秘的な青さが5月中旬まで観賞できる。4月下旬~5月上旬には桜が彩りを添える。カヌーも人気。
🔳TEL:0279-64-2321(四万温泉協会)
旧太子駅(中之条町)
1971年、吾妻線渋川―大前駅間が開通し、長野原―太子(おおし)駅間は廃線となった。その廃線跡の一部が残っている。昨年11月、国鉄を代表する有蓋車「ワラ1形」が保存・展示され話題に。
🔳10時~16時/12月~3月の火曜~金曜休、年末年始休/200円/TEL:0279-95-3111(中之条町六合振興課)
八ッ場にゃがてん号ツアー(長野原町)
群馬県に初登場の水陸両用バス。八ッ場湖の駅丸岩から50分間の乗車で、八ッ場ダム湖面への突入時は迫力満点(1日5便)。
🔳ウェブサイトから予約/2500円/TEL:0279-82-5596(株式会社Dts creation)
吾妻峡レールバイク アガッタン(東吾妻町)
吾妻線の旧線路の上を電動アシスト付き自転車型トロッコに乗って、吾妻峡や八ッ場ダムの絶景を眺めることができる。日本一短い鉄道トンネルとして知られた樽沢トンネル(写真)も通る。
🔳ウェブサイトから予約/冬期休/片道1台3000円~/TEL:0279-26-9431(吾妻峡周辺地域振興センター)
王湯(長野原町)
800年以上の歴史を誇る川原湯温泉は八ッ場ダム建設にともない、新たな温泉街を形成。共同浴場の王湯も移転した。ダム湖を望む露天風呂を設け、「草津の仕上げ湯」ともいわれる、肌に優しい温泉は健在。
🔳10時~17時30分/第3木曜休、1月1日・20日休/500円/TEL:0279-83-2591(川原湯温泉協会)/公式サイトはこちら
万座温泉(嬬恋村)
標高1800メートの高所に湯けむりを上げる雲上の温泉地。乳白色の酸性硫黄泉は湯量が豊富。眺望のよい露天風呂をもつ宿や保養向きの宿など、個性的な宿泊施設がそろう。
🔳TEL:0279-97-4000(万座しぜん情報館)
たかやま未来センター さとのわ(高山村)
道の駅「中山盆地」の敷地内に2022年9月オープン。高山村の観光やイベントの情報を案内・発信する。ラウンジやカフェ、フードファクトリーからなる。
🔳10時~17時(11月~3月の平日は11時~)/不定休/TEL:0279-25-8833/公式サイトはこちら