コラム 千客万来開業で注目 水と緑を楽しむ豊洲【東京新スポット】
豊洲ぐるり公園と豊洲市場(写真左の建物)。その先にレインボーブリッジを望む。電線がないので空が広く感じられ爽快感抜群
「豊洲 千客万来」のオープンで注目を集める豊洲。都心からのアクセス方法が多彩になり、より便利に。魚河岸グルメだけでなく、水と緑に親しめる魅力的なエリアへと進化していた。
緑あふれる公園整備に新航路も登場
地下鉄有楽町線豊洲駅を中心に住宅や学校、オフィス、ららぽーとなどの商業施設が立ち並ぶエリアが豊洲1~5丁目。関東大震災のがれき処理の一環で埋め立てられ、1937年に豊洲と命名された。
豊洲駅から西へゆりかもめが延びるエリアが豊洲6丁目(豊洲ふ頭)。こちらは戦後の埋め立てで、火力発電所やガス工場が造られ、高度経済成長を支えるエネルギー基地としての役目を担った。豊洲市場や千客万来もこのエリアにある。2022年、豊洲市場そばに複合施設「ミチノテラス豊洲」がグランドオープンし、豪華な朝ご飯とサウナが人気のホテル「ラビスタ東京ベイ」や、バスターミナルなどの交通拠点「豊洲MiCHi(みち)の駅」などが開業。ここから虎ノ門ヒルズや新橋駅をつなぐバス「東京BRT(ビーアールティー)」が23年春、プレ運行を開始し、都心と豊洲とのアクセスが向上した。
江東区では豊洲エリアにある四つの公園を合わせて豊洲ふ頭内公園(豊洲ぐるりパーク)と称し、街の緑化に力を入れている。中でもおすすめは。豊洲ふ頭の海沿いをぐるりと歩ける約4.5キロの遊歩道と芝生広場が整備された「豊洲ぐるり公園」だ。眺めの良いレストランやドッグラン、手ぶらで楽しめるバーベキューサイトもある。千客万来から公園へは歩いてすぐ。これからの時期は、食べ物をテイクアウトして公園で食べるのも気持ちが良さそうだ。
舟運を活用したユニークな取り組みも動き出した。有楽町線の通勤ラッシュ緩和のため23年10月から始まった豊洲と日本橋を結ぶ「TRY(トライ)!舟旅通勤」だ。名前に通勤と付くものの、観光客ももちろん乗船できる。20分ほどの船旅だが、ベイエリアや日本橋かいわいの水上からの眺めは新鮮。千客万来でたっぷり遊んだ帰りにぜひ、利用してみてほしい。
文/中 文子
日本橋と豊洲をつなぐ新航路 TRY!舟旅通勤
地下鉄有楽町線豊洲駅すぐの「ららぽーと」から、日本橋のたもとまで、約20分の船旅が楽しめる。通勤客以外も乗船できる。
◉運航日/火・水・木曜(第2水曜と祝日休)
◉運航時間/豊洲発:16時、16時50分、17時50分、18時50分、19時40分、日本橋発:16時25分、17時15分、18時15分、19時15分、20時05分
◉運賃/500円
詳細・予約は公式サイトで
※記載内容はすべて掲載時のデータです。
(出展:「旅行読売」2024年4月号)
(Web掲載:2024年4月20日)